第四百五十話 眼魔大戦争その十二
[8]前話 [2]次話
「ちったらまともに考えろ」
「あれっ、川島さん地出てない?」
「そうだな」
ミツヒデはヒデヨシの指摘に頷いた。
「今は」
「そうよね」
「普段は猫を被っておられるが」
「今はね」
「もう猫被るの止めたんだよ」
麗は悪びれずに返した。
「ずっと腹黒とか言われてたしな」
「実際に麗さん原黒いです」
龍黒千は真顔で言った。
「僕から見ても」
「それもかなりだからな」
鉄之助も否定しない。
「どうにもならないな」
「そうですね」
「だからかえって地が出ているとだ」
「安心出来ますね」
「まあ地はかなり柄が悪いですが」
シャークが言うことは身も蓋もなかった。
「そこはいいかと」
「というか逆に開きなおるとね」
「かえっていいかもね」
ココとミランダの見たところではだ。
「面白いよね」
「好き嫌いもはっきりしていて」
「これからこれでいくからな」
麗はココとミランダにも言った。
「それでうちの馬鹿も止めてやる」
「面白い、その意気だ」
斎子が笑って出て来た。
「止め方はある、思いきり襲い掛かって思う存分蹂躙してだ」
「あの、それは」
麗は斎子には彼女の方が年上なので礼儀正しい口調で返した。
「流石にそちらの隊長さんに」
「止められるか」
「石動迅さんは凄い人ですから」
「うむ、実は私も隊長にだけは逆らえない」
斎子自身このことは真顔でかつ小声で話した。
「私が何かするとだ」
「いつも後ろにおられて」
「恐怖のアイアンクローが襲って来る」
「あれはかなりのものですね」
「だから私もだ」
斎子でもというのだ。
「勝てない」
「迅は容赦しないのです」
エレーナが見てもである。
「斎子には」
「他の人には寛容で穏健なんですがね」
このことは麗が見てもだ。
「素晴らしいリーダーです、ただ」
「ただ。何だ」
「副長である斎子さんの暴走を止められる隊長という意味では」
その見方ならというのだ。
「迅さんはやっぱり立派なリーダーかと」
「そうなるか」
「はい、そう思います」
「確かに斎子さんをすぐに確実に止められるって迅さんしかいないね」
小町が見てもだ。
「その意味でも凄い人だよ」
「今も戦場で凄い活躍されているし」
麗は今は戦場で戦う彼を見ていた、セイバーズの隊長に相応しい見事な戦いぶりで眼魔達を倒している。
「それを見ると」
「立派だね」
「ええ、じゃあ私も料理作るわよ」
「そのメニューは」
「オムライスよ、伊達に遠月にずっといないから」
小町に不敵な笑顔で話した。
「そこにいる馬鹿みたいな無茶はしないから楽しみに待っていてね」
「よし、じゃあ俺も作るか」
幸平は麗の言葉をよそに笑って言った。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ