第四百五十話 眼魔大戦争その七
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「だったらいいな」
「はい、お任せ下さい」
「そういうことでな」
こう言ってだ、ねずみ男は携帯を切った。だがすぐにまた別の相手に電話をした。今度の相手はというと。
「はい、何でしょうか」
「おう、たまの嬢ちゃんだな」
「そうですが」
たまはねずみ男に答えた。
「何かありますか?」
「そこのルーラの姉ちゃんいるだろ」
今度は彼女のことだった。
「いざってなったらな」
「その時はですか」
「連れて帰れよ」
「そういえばルーラさんも」
たまはねずみ男に言われて気付いた。
「何かと」
「踏ん張ろうとするだろ」
「私達が困っていると」
「あに姉ちゃん口は悪いけれどな」
それでもというのだ。
「実は面倒見がいいだろ」
「いい人です」
たまにはわかっていた。
「本当は」
「だからな」
「どの人も見捨てないですね」
「それで頑張るからな」
困っている者を見捨てずにだ。
「自分だけ残るとかまだやれるとか言ったらな」
「その時はですか」
「無理をしてもな」
例えそうしてでもというのだ。
「連れて帰れよ」
「わかりました」
「そうする」
今度は箒が言ってきた。
「任せてくれ」
「ああ、箒の嬢ちゃんにも頼むぜ」
ねずみ男は箒にも言った。
「戦争でもな」
「死ぬことはないな」
「戦争で死ぬこと程馬鹿馬鹿しいことはないんだよ」
ねずみ男はこうも言った。
「だからな」
「それでだな」
「ああ、生き返ることが出来てもな」
「最初から死なないことだな」
「そうだよ、じゃあいいな」
「承知した」
「そうさせてもらいますね」
「そういうことでな」
こう言ってだった、ねずみ男はルーラのことは任せた。ルーラは実際に色々言いつつも仲間達を助けていて。
限界が来ても戦おうとした、ここでたまはルーラに言った。
「下がりましょう」
「下がるってあんた達に任せられないわよ」
ルーラはねずみ男の予想通りにこう返した。
「私一人で充分よ」
「そう言いますが」
「下がれっていうのね」
「ねずみ男さんに言われました」
そのまま言った。
「そう言われてもです」
「下がれっていうの?」
「無理にでも連れて帰れと」
「もうすぐ交代の者が来る」
箒は空から言った。
「だからだ」
「私は下がれというのね」
「そうだ、いいな」
こう言うのだった。
「そして休むぞ」
「今来られました」
たまはみほ達の四号戦車を見て言った。
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