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幻の月は空に輝く
お弁当を持って会いに行こう
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には震えながらも私に対していかにも自分たちが正しいと、そう主張しだす男たちに、面の奥でクク、と笑いを漏らす。
 目に冷たい色が宿るが、それも仕方ないだろう。久々に腹がたった。

「封印という役目を負っただけの赤子に罪があると、そういうか?
 ならば、お前の腹に封印してやろうか? それとも、お前の孫がいいか?」
 口調はあくまでも淡々と、怒りを押し秘めた。
「な…なにを言って…」
「自分たちが正しいと思うならば、火影様にも同じ事を言うんだな。これと、お前たちが何を言ったのか。今の事は全て報告させてもらった」
 男たちの顔色が今までにない程かわる。
 先ほど叩き付けた紙には男たちの暴行現場というこれ以上ない程の証拠。
 嘘だとは思わなかった男たちは、ヒィィと情けない声をあげながら、一目散に逃げ出す。足を長針で貫いた男も痛みを感じないのか逃げたんだけど…。
「針回収」
 チャクラの絃をつけといて良かった。
 針を抜く時に手に伝わった感触に顔を顰めながら、針を使用済みの場所へと移動する。家に帰ったら熱湯消毒をしよう。思いの他人を傷つけたのに罪悪感がないなぁ、と思ったんだけど、やはりこの現場を見たら仕方ない。
 変化の術をといて、私は蹲ってるナルトに駆け寄った。治療道具を持ち歩いてて良かった。竹筒に入ってた水でてぬぐいを濡らし、ナルトの顔を拭こうと腕を伸ばしたけど、瞬間背筋に寒気を感じてその場から距離を取ってしまう。

 何だ?
 今の寒気は。
 首を傾げながらナルトを見る。
 まさか…。
 まさか……?

《ラン。油断するな。こやつは…》

 私の疑惑を肯定するように、天華が羽ばたき、私の肩に止まる。

「……俺は、夜月ランセイ。その物騒なチャクラを収めてくれないか?」

 天華の警戒は収まらない。それは、目の前のナルトに注がれている。
 けれど、私は天華とは別の意味合いを視線に込め、真っ直ぐにナルトを見つめながら自己紹介。
「……」
 私の声に、ナルトは答えない。無言のままだ。
「うずまきナルト。強いんだな。知らなかった」
 無反応だったけど、そんなナルトに思わず本音が漏れた。
 これは本当に予想外だった。 
 暴行も予想外だったけど、ナルトが強いっていうのも予想外。
「へぇ…驚かないんだ?」
 むくり、と起き上がったナルトは目を細めて俺を見る。
 十分驚いてるんだけど、そう見えないかな。どうやら傍目から見ると、私の表情はまったく変わらないらしい。変化も解いてるんだけど、年の功だろうかとちょっと本気で考えてしまう。
 しかし、さっきまで受けてた暴行の痕は一切なかった。九尾の力もあるだろうけど、なんとなくそれを意図して使ってるという印象を受ける。
 ふむ。どうやらこの辺りの道筋は漫画から
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