暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga22-A最終侵攻〜Battle of the north〜
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集めて、招き入れた“T.C.”の残党と総力戦をやってもいいけど、本局はあくまで次元航行部の本部であって戦場じゃない。さらに上層部からは前回みたいに囚人を脱獄させてほしくはないから余計に戦場にするなってに釘を刺されてる。まぁ前回は囚人たちの魔力を吸収するのが目的だったから、今回もやるって可能性は低いと思うけど・・・。
「とまぁ、そんな理由で本局に招くような真似はアウトなの。だから地上で潰すわ、徹底的に、確実に」
部隊長席の背もたれに体重を預け、静かに魔力と殺意を研ぎ澄ませてると、「イリス、堕ちちゃダメだからね?」って、わたしの肩に手を置いたルミナに「判ってる」って言っておく。チラッと見たデスクの引き出しの中には退職届と、フライハイト家への離縁状が入ってる。これからわたしは人を殺す。管理局員どころか人として許されない私情による身勝手な殺人だ。フライハイトやシャルロッテを名乗る資格すら無いし、局員であり続けるのも不可能だ。だから、そのための意思表示・・・。
「もし、イリスが暴走するようだったら、私が、私たちが力ずくで止めるから」
「・・・肝に銘じておくよ」
襲撃は1週間後の正午。局員としての、騎士としての、フライハイト家長女としてのイリス・ド・シャルロッテ・フライハイトの人生もきっと1週間後で終わるだろうけど、“T.C.”も一緒に終わらせてやる。
†††Sideイリス⇒トリシュタン†††
「全騎傾注!」
「先日すでに伝えましたが本日正午、聖王教会本部に保管されているロストロギアを犯罪組織T.C.が奪いに来るという情報が、本局特務零課課長、イリス・ド・シャルロッテ・フライハイトより送られてきました。T.C.は我ら教会騎士団の恩人であるルシリオン・セインテスト、アイリ・セインテストを惨殺しました。同じ秩序を守っていた者としても、私個人の知人としても、彼らの死は辛く悲しく、そして許せない」
教会騎士団総会というこの場で、聖王教教皇であり教会騎士団団長であるマリアンネ聖下が壇上で告げた。聖下はイリスの母親でもあるためルシルさんとは個人的な付き合いもあった。私だって、ルシルさんを想い慕っていて、アイリはご先祖エリーゼ卿の時代よりシュテルンベルク家の家族だった。私にとって2人とも大切な存在だった。
「2人の命を奪った犯罪組織T.C.が、今度は私たちの城に盗みのために攻め入ろうと言う! 騎士の総本山に攻め入らんとするあの愚かな者たちに思い知らせてあげましょう! 私たち騎士に敗北の二文字など無いことを!」
聖下の言葉に私たち教会騎士は雄叫びで応じた。ルシルさんやアイリと関わりのある騎士は、聖下と同じように2人の仇を討たんとするため。関わりの弱い騎士は、自分たちの本部への襲撃に対する怒りで以て。そこからはすぐに行動を
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