第五百九十七話 毎日すべきことその七
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「僅か十六歳だったけれど」
「俺達より年下だったか」
フックは自分達の年齢、高校二年生で十七歳のことから言った。
「その年齢で処刑されるなんてな」
「酷いことだね」
「ああ、別に凶悪犯でもなかっただろ」
「全然ね、けれどね」
「メアリー一世に殺されたんだな」
「無慈悲な人だったから」
メアリー一世はというのだ。
「それでね」
「処刑されたんだな」
「他の多くの人達もね」
「そうだったか」
「あまりにもそれが酷くて」
メアリー一世の処刑の数がだ。
「それはどうかって言う人もいたよ」
「やり過ぎだとか」
「うん、けれどそれは止まらなくて」
「前の女王も殺してか」
「自分の妹にもね」
「エリザベス一世だったな」
「その人にも手が及びかけたんだ」
このことは歴史にある通りだ。
「危うくね」
「妹までか」
「昔の王家ではよくあったよね」
「まあな、権力闘争でな」
「権力闘争に命もかかると」
王でなくなれば処刑される様な、だ。
「もうね」
「兄弟姉妹でもか」
「殺し合うのが人間だからね」
「それでか」
「妹さんもってなりかけたけれど」
それでもというのだ。
「幸い妹さんはね」
「殺されなかったな」
「それで次の女王になったよ」
これがエリザベス一世だ。
「ちなみにこの人はカクテルの名前になってないから」
「そうなんだな」
「チョコレートが好きだったそうだけれど」
それで虫歯に悩まされていたという。
「どうもね」
「それでもカクテルの名前にはか」
「この人はなっていないよ」
そうだというのだ。
「僕の知ってる限りはね」
「そうか」
「こちらの方が有名だけれどね」
「遥かにな」
「連合じゃ不人気だけれど名君だったそうだし」
「血まみれとか言われなかったか」
「むしろ死刑は少なかったらしいよ」
これもエリザベス一世の特徴だった、確かに死刑執行を命じたことはあったがその数は極めて少なかったのだ。
「メアリー一世よりね」
「そうだったんだな」
「父親のヘンリー八世よりもね」
「ああ、あの最低な王様か」
フックはヘンリー八世と聞いてこう言った。
「女好きでいらなくなった奥さんを処刑していた」
「自分の気に入らない家臣もそうしていたよ」
「とんでもない王様だったな」
「当時は国民から人気があったそうだけれど」
それでもというのだ。
「今はね」
「不人気だよな」
「イギリスの歴代の王様の中でもね」
この時代でも続いているがというのだ。
「物凄くね」
「不人気だよな」
「この人からヘンリーって王様殆どいないから」
これまでは八人いたがだ、その八世という名前の通り。
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