最終章:無限の可能性
第274話「その想いは、決して阻めぬ祈り・後」
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ついに倒れたのだ。
「はぁ……ふぅ……!」
司も、さすがに疲弊を隠せずにいた。
先ほどの技は、祈梨が神になってから習得した技だ。
様々な補助を受けた状態とはいえ、今の司が放てば大きく消耗するのも当然だった。
「……あ……」
そんな司の目の前で、プリエール・フルールが砕け散った。
ガラス細工が砕けるような音で、あっさりと割れてしまった。
「……元々、一度きりだったもんね……」
司と祈梨の共同で作ったとはいえ、急遽作ったモノだ。
本来ならば天巫女の力を失う事を覚悟して作る代物であるため、いくら共同で作ったとしても他のプリエール・グレーヌと同じように使えるはずがなかった。
「おかげで、勝てたけどね……」
共同だったのもあるが、祈梨は歴代最強の天巫女且つ、神界の神だ。
その“祈り”の力は他のプリエール・グレーヌを合わせたモノにも劣らない。
だからこそ、戦いの最後で圧倒出来た。
「……よしっ」
両手で頬を叩き、司は気合を入れ直す。
「優輝君の援護に行くよ!」
拳を突きあげ、司は走り出す。
天敵を倒し、“意志”は持ち直した。
消耗が皆無という訳ではないが、司は優輝を助けるためにその足を進めた。
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