最終章:無限の可能性
第274話「その想いは、決して阻めぬ祈り・後」
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ァ・エクスプロジオン》”
気が付けば、シュラインによって貫かれていた。
弾幕に紛れるように司が転移で肉薄していたのだ。
そして、超圧縮された“祈り”が叩き込まれ、爆発した。
「やられた……!」
まずは連携を潰す。
それを実行された事に、“妨害の性質”の神は歯噛みする。
「は……ふ、ぅ………」
その時、司はその場でふらつき、倒れかける。
「ぁ、ぅ……上手く、行った……?」
〈はい。それはもう、完璧に〉
まるで、今まで意識がなかったかのように、司はシュラインに尋ねた。
事実、司は先ほど意識を失っていたも同然だ。
極限までボロボロになり、全てを本能及び無意識下に置く。
そうする事で、自らの意思を悟らせないようにしたのだ。
「……そっか」
無論、それだけでは神界の存在は倒せない。
“意志”がなければ、到底倒せるはずもない。
だからこそ、もう一つ仕込みがあった。
「確信は持ってたけど、上手くいってよかった」
漂うプリエール・グレーヌを見ながら、司はそういった。
本能や無意識下での司は、そこまで強くはない。
優輝のように導王流の極致に目覚める程、武術に優れている訳でもない。
それでも動けたのは、偏に“祈り”の力によるものだ。
司は、事前にプリエール・グレーヌに“祈り”を込めていた。
本能だけでも、無意識下だったとしても勝てるようにと、そんな“祈り”を。
当然、その“祈り”には“意志”も込められており、その力で倒していたのだ。
「……天巫女は、世界中の人々の“祈り”を背負っているんだから」
いわばドーピングと本能と無意識によるごり押し。
それを司は行っていた。
加えて、プリエール・グレーヌを通じてあらゆる世界の生命から“祈り”の後押しを受けていた事で、その効果は絶大なモノへと変わっていた。
「っ……」
“妨害の性質”の神とその“天使”は、そんな司に警戒して間合いを取っていた。
“早い性質”の神が倒れた事で、先手を確実に取れなくなっている。
さらに、先ほどの動きをまたしてくる可能性もあるため、迂闊に動けないのだ。
「体に染み込ませた技術って、本当便利だよね。私の場合、“祈り”で無理矢理昇華させないと使い物にならなかったけど……」
そこで言葉を区切り、司はシュラインを構え直す。
「……こと、ここに至ってはこれ以上なく役立ったみたい」
そして、挑発するかのように笑った。
その挑発は、本来なら神に効かなかっただろう。
だが、先ほどまで圧倒された事、そして何より“性質”を無効化された事で、神はいとも簡単に挑発に乗ってしまった。
「ほざけ
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