暁 〜小説投稿サイト〜
戦国異伝供書
第百二十話 三州奪還その十三

[8]前話 [2]次話
「今は危うくなることもない」
「それではですな」
「そうした家は迎え入れ」
「当家で働いてもらう」
「そうしてもらいますな」
「うむ、そしてじゃ」
 そのうえでというのだ。
「当家は力を高める、だがやはりな」
「当家は三国ですな」
「薩摩、大隅、日向の」
「その三つの国は取り戻しました」
「それならばですな」
「最早ですな」
「これでじゃ」
 今の状況でというのだ。
「よい、肥後の国人が加わっても」
「肥後は当家の国か」
「そうなるとですな」
「どうにもですな」
「わしは思えぬ、しかし入るならな」
 肥後の国人達がというのだ。
「それならばじゃ」
「拒まず」
「受け入れる」
「そうもしますな」
「うむ、そしてな」
 それでというのだ。
「働いてもらう」
「今話された通りに」
「そうしてもらいますか」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「それならばな、しかしな」
「しかし?」
「しかしといいますと」
「今は強いて降る様に言うことはな」
 肥後の国人達にというのだ。
「せぬ、そこまで手は拡げぬ」
「三国の政ですな」
「それに専念しますな」
「折角全て取り戻しましたし」
「それならば」
「三国をしかと治めてな」
 そしてというのだ。
「もう二度と乱れぬ為にな」
「今は、ですな」
「三国をしかと治める」
「そのことに力を注がれますな」
「薩摩、大隅、日向をな」
 この三国をというのだ。
「それに力を注ぐ、そして大友家が攻めてくるなら」
 それならというのだ。
「備えればならぬし」
「肥後まで手は拡げず」
「そしてですな」
「そのうえで、ですな」
「三国の政に力を注がれますか」
「そういうことじゃ、三国を確かに治めねば」
 それをしなければというのだ。
「今言った通りじゃ」
「折角手に入れた三国がまた乱れる」
「我等の手から離れる」
「そうなるからですな」
「ここは、ですな」
「しかと治めることに力を注ぐのじゃ」
 肥後にまで手を拡げずにというのだ。
「よいな」
「わかり申した」
「それではです」
「その様にしましょう」
「我等は」
「そういうことでな、それと特に大友家はな」
 義久はこの家をのことをさらに話した。
「よいな」
「はい、くれぐれもですな」
「目を離さぬ」
「常にしかと見て」
「一挙手一投足をですな」
「見るのじゃ、伊東家があちらに走ったなら」
 それならというのだ。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ