暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
ANSURU其は天上より堕ち流れる死を奏でる者〜MuR〜
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に、小躍りしながら弦を弾き続ける。

――爆ぜろ死奏の音乱舞(レークヴィエム)――

光線、反射板のト音記号、さらにミュールの周囲には音符の書き込まれた楽譜の五線までが螺旋状に現れ、五線の音符全てから光線や魔力弾が次々と放たれてくる。パンツァーガイストでの防御は可能だが、受け続けると当然破綻するし、突破される前に押し返されるだろう。

「我が手に携えしは確かなる幻想・・・『一度離脱してくれ2人とも。それと――』」

『『・・・ヤヴォール!』』

――神技――

念話であらかじめ指示を出しておく。そして頭上に魔力を集束させ、「エーテルストライク!」かつて共に戦った女神から複製した一撃を放つ。光線や魔力弾群を消し飛ばしながらミュールへ突き進み、五線に着弾。閃光爆発は空を真っ蒼に染め上げる。
しかしそれまでだ。光が収まり視界がクリアになった事で視認できる現状。五線が絶対の防壁となって、着弾したエーテルストライクを完璧に防いでいた。見る限りミュールにダメージは入っていない。だが今はそれだけでいい。

「「はぁぁああああああああッ!!」」

閃光爆発によってこの空域一帯が真っ蒼になっていた合間に、ザフィーラとシュリエルは、ミュールの前後へと最接近を果たしていた。エーテルストライクは、ミュールへの行く手を妨害する弾幕排除とミュールの視界潰し、という効果をもたらすためだけのもの。ダメージが入っていれば儲けもので、まずはその2つの効果さえ生まれればそれでいい、と考えていた。

「っ! がはっ・・・ぐっ!」

悔しそうに歯噛みしたミュールの背中に打ち込まれるザフィーラの蹴打。ミュールの体がへし折れたと思ってしまうほどに反り返る。シュリエルがザフィーラが離れたその瞬間に腹へ踵落としを決めた。吐血するミュールを見て少々胸が痛いが『一気に畳み掛けろッ!』指示を出す。2人は元よりそのつもりだったようだ。2人はミュールの腹にもう一度蹴打を落とし、

――コメート・ヴァンダーファルケ――

そのまま地面へと急降下、ミュールを背中から地面に叩き付けた。よほどの威力だったのか砂塵や石礫が巻き上がり、「ぅぷ・・・」目や口を閉じざるを得なくなる。魔力で気圧を変化させて突風を起こし砂塵を晴らす。真っ先に見えたのは小さいながらもクレーター。そこから飛び出してきたシュリエル。「ザフィーラとミュールは?」と訊く。

「ミュールは気を失っていましたので封縛で捕縛しています。ザフィーラはその監視を。トドメはいかがなさいますか? やはりオーディンが・・・?」

シュリエルがクレーターを一度見下ろしてから答えてくれた。私は“エヴェストルム”をランツェフォルムで起動し、シュリエルに差し出す。人間ではない上に敵だが、子供の姿であるため「頼めるだろうか・・・
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