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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
ANSURU其は天上より堕ち流れる死を奏でる者〜MuR〜
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群の密集点は遠く、回避する事はそう難しくはなかった。ミュールの衣服が少々焼け落ちた事で肌を晒しているが、それでも決定打は受けていないのは判る。ミュールは流し目をオーディンに送りながら、「お兄ちゃんを〜殺しちゃう〜の〜〜♪」私の神経を逆撫でするような事を歌う。
†††Sideシュリエルリート⇒オーディン†††
マキエルを音符群で粉砕して、衣服は破れていようとも無傷の様相で姿を現したミュール。携えているのはオレンジ色の魔力で構成されたエレキギターで、弦を弾きながら「ラ〜ラ〜ララ〜♪」歌い続ける。防御力が半端じゃないな。あの防御力をどう突破するかが勝利への鍵だな。今はとにかく何がミュールに通用するのかを確かめないといけないか。そう言えば・・・
『ザフィーラ、シュリエル。ミュールの攻撃は私が防ぐ。2人は近接格闘戦に持ち込んでくれ』
『『はいっ!』』
ミュールの口端、血を拭い去った跡があるのが見て取れる。無傷じゃない、ちゃんと通じている。どうやらミュールはゼフォンとは違い、ガーデンベルグたち“堕天使エグリゴリ”に近いようだ。それが攻略のポイントかもしれない。純粋魔力攻撃には強いが打撃には弱い。イロウエルのように防がれやすい巨大さではなく、柔軟な動きが出来る対人格闘戦であればおそらく・・・。それを確かめるために、セフィロトの樹より足を離す事が出来ない私に代わって2人には働いてもらう。
「か〜みの〜毛チリチリ♪」
――
拡がれ音天使の調べ
(
ヴィルト・メロディー
)
――
激しく弦を掻き鳴らすミュールの周囲にト音記号が10数個現れ、さらに弦を弾いてエレキギターの先端――ヘッド部分からいくつもの光線を放つ。ミュールの周囲に設置されたト音記号は光線を反射、全方位に拡散してザフィーラとシュリエルの接近を拒む。
途切れるところを狙って接近を試みればいい、と思うのは甘い考え。途切れない。弦を弾くたびに光線やト音記号が生まれてくる。それをどうにかするのが「私だよな・・・。『突っ込め、ザフィーラ、シュリエル!』」指示を出す。2人の表情に困惑の色が見える。馬鹿だな、何の策もせずに突っ込ませるような薄情な事はしないさ。
「我が手に携えしは確かなる幻想」
――パンツァーガイストver.テレズマ――
先の次元世界の契約の際にシグナムから複製した術式を、ザフィーラとシュリエルに掛ける。もちろん私の魔道で改良している。ただの魔導ならすべてシャットアウト。魔道でも十分に対応できる防御力を誇る。2人の表情から困惑の色が消え、ミュールへと接近を試みる。光線を紙一重に避けつつ、直撃はパンツァーガイストによって弾かれる。
「
速く生き生きと
(
ヴィヴァーチェ
)
ッ♪」
ミュールの表情が少し強張ったがすぐに笑みに戻し、さらに速く、さらに豪快
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