第四百四十九話 鳥取での戦士達その十三
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「想像出来ないけれどな」
「私見たら夢だって思うわ」
クリスも言うことだった。
「その時は」
「あたしだってそうだよ」
「この人が動くといつも迷惑になるしな」
「むしろ怠けてくれた方がいいし」
「わしは厄介者か」
「だからそれなんだよ」
ユルセンも言う。
「おっさんはな」
「この世界では毎日言われているな」
「正直俺よりどうしようもねえぜ」
ねずみ男も冷めた目である。
「おっさんはな」
「ねずみ男もこう言うからのう」
「本当に相当じゃ」
砂かけ婆も子泣き爺も言う。
「この人は」
「全く、困った人じゃ」
「ふん、わしは気分を害した」
仙人はここでまた寝転がった。
「だから寝る」
「こうした人も人間ですわね」
セシリアは溜息混じりだった。
「やはり」
「そうよね」
エマ=ブロンソンも言う。
「やっぱり」
「そうですわね」
「いいか悪いかは別にしてね」
「そうですわね」
「困った人」
沙耶香は仙人をこう評した。
「本当に」
「こう出来たら確かにいいけれどな」
薫も仙人を冷たい目で見ている。
「そうしたら最悪だな」
「ねね」
ねねも続いた、そして姫和も言った。
「この人はこうした人ということか」
「駄目人間と思っていいぜ」
ユルセンは姫和にも話した。
「見たままだろ」
「確かにな」
「反面教師ってやつだな」
ユルセンはこうも言った。
「何かしたらしたらで迷惑かけまくりだしな」
「けれど寝てると何もしないよ」
宮沢賢治がユルセンに話してきた。
「だからいいんじゃない?」
「それならか」
「うん、いびきなんてね」
今たてているこれはというと。
「牛のそれよりましだし」
「牛っていびきたてるのか?」
「僕の村ではそうだったよ」
「そうなんだな」
「うん、それでそのいびきよりもね」
牛のそれよりもというのだ。
「ましだから」
「いいんだな」
「好きなだけ寝てもらおう」
宮沢の言葉は明るいものだった。
「それで僕達はね」
「訓練をか」
「このまま励んでいこうね」
「巻き添えになればそれまでですね」
翠蓮は平然としてこう言った。
「その様にしていきましょう」
「それがいい。そこまで気にすることはない」
アニーも言う、今はそちらの姿なのだ。
「ではそれを続けよう」
「俺も同意だ、訓練を第一としてだ」
アレクサンドルは仙人を一瞥したがどうでもいい感じだった。
「ことを進めていこう」
「おう、流れ弾がおっさんにぶつかっても気にするな」
ユルセンは今度は煽る様に言った。
「自業自得だしな」
「わざとは駄目だね」
梶井はユルセンに笑って話した。
「流石に」
「ばれないといいだろ」
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ