116 九州の熱血中学生
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通りにその球を蹴った。球は風のように素早く飛ぶ。襲撃者の体を貫通し、首をはねた。それも一人だけではない。球は更に回転を増し、次々と襲撃者を攻撃した。
「す、すげえ・・・」
「あれは我が魂を込めた球だ。己の攻撃による武装の能力と合わさって更なる威力が出ておる!」
そして他の生徒達も尾藤の凄さに驚かされていた。球は尾藤の所に戻って来た。その時、別の声が聞こえる。
「貴様・・・。よくもわが軍の兵を次々と葬ってくれたな!」
「だ、誰だ!?」
声の主が現れた。
「お主だな!こやつらを操っていた者は!」
「誰だ、お前は!?」
「我が名はバフティヤール。仏教とかいう穢れた宗教を成敗させた英雄だ!」
「ふざけんな!仏教のどこが穢れてんだ!そもそもなぜこんな事をする!?」
「この腐った国をより良くする為だ」
「何だと!そうやって人を無差別する事が良き事だと思っとんのか!?」
「尾藤海斗。口で分かる奴ではない。その球を使うのだ!」
「あ、ああ!!」
「我も行くぞ!」
清正もバフティヤールに飛び込んだ。
「愚かな奴らめ、イスラームの素晴らしさを教えてくれる!アッラーよ、我にこの聖戦に勝利を!」
バフティヤールは叫んだ。次々と新しい兵が現れる。
「この二つの槍で殲滅させてくれる!」
清正は腕を伸ばすとどこからか二本の槍が出現した。
「この時間の槍と空間の槍で貴様を葬らせて貰う!」
清正はまず右手にある時間の槍を地に叩きつけた。バフティヤールの兵が消えた。
「お主が兵を召喚する前の状態に戻させてもらった。そしてお主にはこの空間の槍を喰らえ!」
清正はバフティヤールに空間の槍を投げる。だが、バフティヤールは持っている剣でその槍を弾いた。
「はは、槍など対した事ないな」
だが、その時、バフティヤールが持っていた剣が、いや、バフティヤール自身もまた地に落ちた。
「な、何だ、立てない・・・!?」
「この空間の槍でお前もまたこの地面に吸い付くようになる。暫くは立てん。今だ、尾藤海斗!」
「おう!」
尾藤は清正から貰った球をバフティヤールに蹴る。
「き、貴様ら・・・!!」
バフティヤールに球が命中した。それも勢いは止まらない。更に球から炎が出た。バフティヤールが燃えて行く。
「あああ!!」
バフティヤールは燃え尽き、光となって消滅した。球は炎を消し、尾藤の足元に戻って来た。
「清正、ありがとう、すげえ役に立ったよ」
尾藤は球を清正に返そうとした。
「いや、礼を言うのは我の方だ。それからその球はお主の武器として持っておけ。今、この世はとんでもない歪みが生じておる。命を懸けた危険な戦いが待っておるかもしれん。一緒に戦ってくれるか?」
「ああ、絶対に元の日常を取り戻すと!」
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