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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
☆情交-まじわり-
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せられた。
酒気を帯びた息がかかる。
酔ったせいで潤んでいる目、僅かながら紅潮した頬。
こんなにも近くで彼女の顔を見たのは…初めてかもしれない。

「私だって…大和くんの思いは出来れば叶えてあげたいよ。」
「…。」
「だから…たまには正直に言ってみて…稽古だけじゃなくて、"恋愛がしたいです"って。」
「…武蔵、ちゃん?」

やっぱり酔ってるからだ。酔ってるからそういう事を言うんだろう。
からかわれているのか…いや、そうじゃない気もする。
視線から逸らせない彼女の目は確かに、本気の目をしていた。

「したい…?」
「したい…です。」

そんな真剣な彼女(酔ってるけど)に嘘をつくことは出来なかった。

「…。」
「じゃあその…人並みの恋愛ってどういうことすれば…いいのかしらね…?」
「ど、どうなんだろう…。」

しかし恋愛がしてみたいからと言ってまず何からすればいいか、
童貞である以前に女性とロクにコミュニケーションをとったことの無い俺にはまるで分からない。

「キスとか…?」
「いや…早すぎるんじゃないかな…もっとこう段階を踏んでさ…手を繋ぐとか…。」

少し前のことだ。
おそらく親密な関係であろうサーヴァントとマスターがホテルのロビーであるにも関わらず熱烈なキスを交わしていたのを目撃したことがある。
お互いにそれを見ないようにはしていたが、やはりそう簡単には頭からは離れてくれない。
恋人とは…ああいう風にするものなのだろうか。

「手は繋いだでしょ?」
「あ、ああそうだったね。」
「だから…」

彼女の両手が肩に置かれる。
もう目の前にある彼女の顔。
これは…するべきなのだろうか。
いや、やるしかない。当たって砕けろだ。

「ん…。」
「…っ!?」

まさか俺の方からしてくるなんて思わなかったのだろう。
唇を重ねた瞬間、武蔵ちゃんは驚いたような表情をする。
だが離れない。
それどころか、もっとくっつけ、身体をこちらに擦り寄せ密着しようとしてくる。

「この後…どう…するの?」
「し…したとか…いれる…かな?」

その後、もう抵抗なんてものはなかった。
一度その領域に踏み込んでしまったら、後はもうどんどんのめりこんでいくように、
彼女の舌と、自分の舌を絡ませ合う。
涎が相手の口を汚すのも気にせず、気付けば互いに相手の背中に手を回し、離れられないよう密着し、無我夢中で貪る二人がいた。

これが…キス。
ただ口を合わせるだけだろうに、なんて思ってたがこれは予想以上にこたえる。
気分が昂る。あの宮本武蔵が、俺とキスなんかしている。
彼女の温もりが、キスで荒くなった息遣いが、彼女というものが身体で伝わってくる。
そうか、
キスってのは…こん
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