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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第66話:奇跡を起こす者
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戦いは終わった。
ファントムと化したヒュドラは消滅し、フィーネがネフシュタンの鎧とソロモンの杖と共に融合して出来た蛇竜も体を崩壊させた。
街は瓦礫と化したが、逆に言えば被害はそれだけに留まったのだ。
その瓦礫の中を、響が傷だらけのフィーネを担いで歩いてきた。颯人達はそれを苦笑いしながら迎えた。
「物好きだねぇ、響ちゃんも」
「立花らしい」
「ったく、このスクリューボールが」
「そこが響の良い所なんだろうけどな」
颯人達は好き放題言うが、そこに響の行動を非難する言葉は一つもない。仲間達からの言葉に、響はやや恥ずかしそうに笑みを浮かべた。
「みんなにもよく言われます。親友からも、変わった子だ〜って」
言いながら響はフィーネを降ろす。フィーネは響の手を借りながら瓦礫に腰を下ろし、その隣に響が立った。
その様子を颯人達だけでなく、弦十郎を始めとした二課のオペレーター陣、響の友人達、そしてウィズとアルドが見守っている。
「もう終わりにしましょう、了子さん」
「私はフィーネだ」
「でも、了子さんは了子さんですから。教えてください。何で了子さんがこんな事をしたのか。了子さんお想いを、知りたいです。それを知らないままなんて嫌です」
「響の言う通りだね。少なくともアタシには知る権利がある。あんたの身勝手で、アタシの家族は死んだんだ」
響の意志は固く、また奏も引く気は見せなかった。
その意志の固さに何かを感じたのか、フィーネが少し顔を上げ話し始めた。
数千年前、先史文明期と呼ばれる時代に、フィーネはこの世界の人類を創り出した神に等しい存在──カストディアンと言う存在に使えていた巫女であった。そしてフィーネは、その創造主の1人であるエンキと言う名の男性に恋をしていた。
神に恋するなど不遜と理解してはいても、胸の想いだけは伝えようとフィーネは塔を建てた。後の世でバベルの塔と呼ばれる塔だ。しかしそれは創造主の怒りに触れるものだった。
塔は砕かれ月からは『バラルの呪詛』が降りかかり、人類同士のみならず想像首都の意思疎通と相互理解を可能としていた『統一言語』が失われてしまった。
それからだ。フィーネはバラルの呪詛を解く為にその発生源である月の破壊を画策。しかしその為には時間が圧倒的に足りなかった。だからこそフィーネは己の子孫がアウフヴァッヘン波形に触れた時記憶と人格と能力を継承して体を乗っ取る転生システムを、己の遺伝子に仕込んだのだ。
そうして何度も転生を繰り返し、その度に歴史の裏で暗躍してきた。櫻井 了子の体を乗っ取った時の様に。
因みにノイズはバラルの呪詛により統一言語を失った古代人が作り出した兵器らしい。分かり合う事が出来なくなった古代人が、手を取り合
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