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レーヴァティン
第百八十七話 オデッサからその六

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「かなりのものだ、けれど川を利用している国でもな」
「水軍は大したことがないんだな」
「これまで川で戦ったことが殆どなかったからな」
「それでか」
「それなりのものはあってもな」
「俺達の水軍には勝てる規模じゃないか」  
 久志はこのことを確認した。
「あくまでそれなりで」
「とてもな、だからな」
「水軍も使ってか」
「戦っていこうな」
「そうするか、じゃあこのオデッサとな」
「ロストフからな」
「攻めていくか」
 明るいことだった、それもかなり。
「これからな」
「準備が整ってからな」
 そう話してだった、久志は黒湖北岸の港オデッサやロストフに軍と物資を集めさせた。そうしてだった。
 クリミア半島を視察した時にセバストポリにも入っているその物資の山を見て思わず唸った。
「これだけのものがすぐに集まるからな」
「水運は凄いわね」
「ああ、港町があれば」
 留奈に応えて話した。
「それでな」
「こうして多くのものをすぐに集められるから」
「凄いな」
「船の輸送力は凄いわ」
「ああ、だから港町があるとな」
「戦にも有利ね」
「陸路よりも遥かに多くのものが運べてな」
 そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「それが速いから」
「本当にいいわ、だからね」
「北の大国との戦もな」
「この物資を使って」
「戦おうな」
「そうしましょう、それと」
 留奈は久志にさらに話した。
「北の大国はもう私達の動きは察しているわよ」
「それでだな」
「ええ、そしてね」
 それでというのだ。
「多くの兵を集めてね」
「戦の用意に入っているな」
「そうしているわ」
「そうなんだな」
「そしてどの領主達もね」
 北の大国の彼等もというのだ。
「王に逆らえないみたいで」
「こちらにつく奴はいないか」
「今のところ一人も出ていないわ」
「そうなんだな」
「あの国の王様は有能だけれど暴君でね」
「下手に逆らうととんでもない目に遭うんだな」
「だからね」
 そうした王が国の主でというのだ。
「それでね」
「国が一丸となってか」
「私達と戦うつもりよ」
「成程な」
「だから陸を主体で戦うと」
 その場合はというと。
「私も苦労すると思うわ」
「そうなんだな」
「だからね」
「川を使うことは正しいか」
「絶対にね、ただね」
「ただ?」
「この浮島は川もモンスター出るから」
 このことも話した。
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