暁 〜小説投稿サイト〜
我が剣は愛する者の為に
未来の結末
[4/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
「久しぶりだな、冥琳。」

「ああ、本当に久しぶりだな。」

俺が縁だと分かると、少しだけ驚いていたがすぐに笑顔を浮かべて歓迎してくれた。

「華陀、冥琳の病魔はどうなった?」

「無事に治す事ができた。
 全身に病魔が広がれば、俺の五斗米道でも治す事はできなかった。
 だから、早めに見つける事ができて良かった。」

華陀の診察結果を聞いて、冥琳と雪蓮は眼を見開いていた。
その表情を見る限り、冥琳の病気はそれほど大きなものではないと思っていたのだろう。

「でも、どうして縁は冥琳が病気にかかっているって分かったの?」

「えっ!?」

雪蓮の素朴な疑問を聞いて、俺は思わず声をあげてしまう。
何も考えていなかったが、これをどう答える。
一刀と出会う前に、華陀に冥琳を診てやってくれと頼んだ。
一刀から教えて貰ったという事に矛盾ができてしまう。
さて、どうする。

「か、華陀に依頼した時には一刀が居たんだ。」

「一刀?」

「最近噂になっている天の御使いよ。」

一刀の名前に聞き覚えのない冥琳に雪蓮が説明する。

「そいつから雪蓮や冥琳の話をしたら、冥琳は遠からず病気で死ぬって天の知識で教えて貰って、その時に華陀に出会って見て貰いたいと依頼したんだ。」

「しかし、関忠よ。
 俺と初めて会った時、それらしき人はいなかったが。」

「あの時は隣村に用があって、一刀はあの村で待っていて貰ったんだ。」

俺の説明を聞いて納得してくれたみたいだ。
心の中で嘘をついた事に対して謝る。

「となると、縁は私の命の恩人という訳だな。」

「それは違うぞ。
 礼を言うのなら一刀に言ってくれ。」

「それでも、華陀に依頼したのはお前だ。
 礼を言わせてくれ。
 本当にありがとう。」

「私からもお礼を言うわ。
 縁、冥琳を私の親友の命を救ってくれてありがとう。」

二人は俺に頭を下げる。

「い、いいよ!頭なんか下げて貰わなくても!
 俺は冥琳が死んで欲しくないから、華陀に頼んだけだよ!」

「へぇ〜、冥琳に死んで欲しくない。
 縁は冥琳の事が好きなの?」

「ふぇっ!?」

妖しい笑みを浮かべながら、雪蓮は小悪魔のような表情で聞いてくる。
冥琳も冥琳で俺の答えを待っている。
ど、どうする!?
その時だった。

「関忠、雪蓮。」

扉が開かれ、太史慈が俺達の名前を呼びながら入ってきた。

「ど、どうしたんだ、太史慈?」

話を変えるように、俺は太史慈がこの部屋に来た理由を聞く。

「ああ、北郷さん達の準備ができたって言ってたわよ。」

「お、おお、そうか!
 なら俺も準備をしに行かないとな!
 それでは皆の衆、サラダ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ