暁 〜小説投稿サイト〜
オズの木挽きの馬
第八幕その五

[8]前話 [2]次話
「詠めるからね」
「日本語がわかってですね」
「そのうえで和歌も、だから」
 そうなるからだというのです。
「それでね」
「そうなんですね」
「だからね」 
 それでというのです。
「今度ね」
「皆で、ですね」
「和歌もね」
 これもというのです。
「楽しみたいわ」
「そうですか」
「お花や他の自然を観ながらね」
「そうしてですね」
「詠みたいわ、皆でね」
「和歌会ですね」
「そうしたいわ」
 こう恵梨香に言うのでした。
「機会があればね」
「それもいいですね、じゃあオズの国の皆で」
「和歌会を開いて」
「今度詠みましょう」
「それがいいわね」
「色々なお花や川や木々を観て」
 そのうえでというのです。
「そうしましょう」
「それではね」
 皆は日本のそうしたお話をしながら先に進んでそしてでした。
 その土俵がある場所に着きました、土俵の上には確かに日本の神社を思わせる屋根があります。そして。
 二人の力士もいました、恵梨香はとても大きな体で髷を結っていて褌姿になっているその人達を見て言いました。
「あの人達がね」
「力士さん達だよね」
「そうなの」
 こう木挽きの馬に答えました。
「あの人達こそが」
「そうだよね」
「今からお相撲をするのかしら」
 恵梨香はその力士さん達を見て言いました。
「若しかして」
「それなら是非観たいね」
「そのお相撲もね」
「どんな勝負するか」
「そうしたいわ」
 ジョージ達四人も言いました。
「じゃあこれからね」
「ちょっとここで観よう」
「一体どんな勝負になるか」
「今からね」
「ええ、何をするのかしら」
 恵梨香は固唾を飲んでいます、そして。
 ガラスの猫はその力士さん達のところに来て尋ねました。
「あんた達何をするの?」
「今から一勝負するんだ」
 見れば力士さんはそれぞれ白い褌と黒い褌姿です、それぞれの褌を身に着けていて色でわかります。その中の黒い褌の人が答えました。
「土俵の上でね」
「そうするのね」
「そうなんだ」
「それはどうしてかしら」
「ちょっとここで魔除けをしようと思ってだよ」
 白い褌の力士さんが答えました。
「オズの国には魔はないけれどね」
「それでもなの」
「景気付けにはなるから」
 それでというのです。
「これからね」
「やってみるのね」
「そう考えているんだ」
 ガラスの猫にこう答えるのでした。
「僕達はね」
「景気付けね」
「神事はそうしたことも出来るからね」
「それでなのね」
「ここはね」
 まさにというのです。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ