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レーヴァティン
第百八十六話 川を使いその九

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「もう俺達は浮島の半分以上を掌握した」
「その状況になるわ」
「もうこれはな」
 それこそという口調での言葉だった。
「圧倒的だからな」
「その力でね」
「さらにな」
 まさにというのだ。
「浮島全体をな」
「手に入れるわね」
「そうするな、その時がな」
「いよいよね」
「近付いてきたな」
「ええ、じゃあまずは」
「次はあの国だ」
 北の大国だというのだ。
「これから攻めていくな」
「そういうことでね」
「ああ、しかしな」
 久志はステーキを食べた、そうしてまたトカイのワインを飲んで言った。
「このトカイは特に美味いな」
「最高級のトカイとのことだ」
 正が言ってきた。
「何でもな」
「それでこの味か」
「そういうことだな」
「成程な」
「トカイは普通にあるものでもかなりの味だが」
「それが最高級になるとな」
「この味だ」
 こう久志に話した。
「俺も凄い味だと思う」
「そうだよな」
「こんな美味いワインははじめてだ」
「起きた時でもな」
「そうだ、幾らでも飲めそうだ」
「実際相当飲むつもりだろ」
「ボトルで四本はな」
 これ位はというのだ。
「飲めそうだ」
「四本か
「それ以上は無理だと思う」
「三本でも相当だろ」
「俺にとってはな、だがな」
「このトカイだとか」
「あまりにも美味いからな」
 それ故にというのだ。
「四本はな」
「飲めるか」
「それだけ飲んでだ」
 そしてというのだ。
「終わりか」
「そうするか」
「ワイン四本ですか、凄いですね」
 夕子もトカイを飲みつつ言う、肴はこの辺りの料理で揃えられている。その中からチーズを取って食べている。
「それはまた」
「ああ、けれど世の中ウイスキーボトル五本とかな」
「一度に飲まれる人がいますか」
「凄いよな」
「恐ろしい酒豪ですね」
「そうだよな、俺なんか絶対にな」
 久志は夕子に肉を食べつつ話した。
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