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戦国異伝供書
第百二十話 三州奪還その一

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                第百二十話  三州奪還
 義久は薩摩に戻ると領地の守りと政を整えさせた、そうしてそれが整うとすぐに家の主な者達を集めて告げた。
「これより伊東家、日向を攻める準備に入る」
「わかり申した」
 まずは義弘が応えた。
「それでは」
「うむ、これよりな」
「伊東家の領地にですな」
「攻める用意に入ってな」 
 そうしてというのだ。
「実際にじゃ」
「攻めますな」
「まずは高原城じゃ」
 義久は最初の狙いも話した。
「あの城をじゃ」
「攻めますか」
「そしてじゃ」 
 そのうえでというのだ。
「その後でな」
「伊東家の他の城もですな」
「攻める」
 その様にするとだ、義久は話した。
「そうする」
「それでは」
「そしてじゃ」
 義久はさらに話した。
「続いてな」
「他の城もですな」
「攻めていく」
「伊東家の城は四十八あるといいます」
 歳久が言ってきた。
「その城を一つずつ攻め落としてはです」
「難儀であるな」
「それよりもです」
 義久に対して話した。
「木の幹である高原城を攻め落とせば」
「それで、であるな」
「残る城は枝です」
「枝は幹がないと枯れるな」
「そうなりまする、ですから」
「あの城を攻めるべきじゃな」
「それでいいです」
 まさにというのだ。
「それで」
「ではその様にな」
「城攻めですが」
 家久が威勢のいい声で言ってきた。
「その時にも鉄砲はです」
「役に立つな」
「はい、ですから」
 それでというのだ。
「その時もです」
「うむ、鉄砲を使ってな」
「攻めますな」
「そうしようぞ」
「さすれば」
「兎角じゃ」
 義久は弟達と一通り話してからさらに言った。
「次はな」
「伊東家ですな」
「高原城ですな」
「あの城を攻める」
「そうしますな」
「うむ」
 そうするというのだ。
「これよりな」
「では」
「その様にしましょう」
「そして遂にです」
「日向も我等の手に戻しましょう」
「その時が来たからな」
 それ故にという言葉だった。
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