第三章 リベン珠
第8話 メタボになるよ:前編
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う言い合った後に、朝日の元での弾幕ごっこが始まるのだった。
勝負が始まると同時に、鈴仙は勇美に話掛けた。
「勇美さん、鈴瑚は強いですから、ここは二人で一気に攻めましょう」
「それがいいでしょうね」
何と言っても、清蘭の素質は戦った勇美が良く分かるのだ。その上官を務める鈴瑚ともなればその実力は高いと見ていいだろう。
そう互いの意思を確認し合うと、二人は一斉に銃口を鈴瑚へと向けたのだった。
「【星弾「プレアデスブレット」】」
「ルナティックガン」
それらの掛け声と共に、二人は実に息の合った連携で鈴瑚目掛けて引き金を引いた。
標的目掛けて真っ直ぐに進んでいく星の弾と、月のエネルギーを籠めた弾丸状の弾。
このまま行けば鈴瑚に命中するだろう。だが、彼女はこの不利に見える状況でも決して平静を崩しはしなかったのだ。
そう、彼女はこのようなタイミングを見計らってスペル発動の機会を探っていたのだった。
「【兎符「ストロベリーダンゴ」】」
そう言って彼女は手に持った団子の一つを、この戦いの最中に食べたのである。そして、手っ取り早く団子を咀嚼すると彼女は目を見開いたのである。
次の瞬間、それは起こったのだった。彼女は自身に迫っていた二種類の弾丸を、軽やかに最低限の動きでかわして見せたのだ。
「「!?」」
これには二人は驚いてしまった。確かな連携の元、しっかりと標的を狙っての射撃であった筈だ。それをこうも易々と回避されてしまったのだから。
だが、二人とも今まで弾幕ごっこでの積み重ねは伊達には行っていないのだ。だから、彼女達は驚きは一瞬しただけですぐに気を取り直すのだった。
まずは勇美が第二派を鈴瑚に送り込む。
「そこっ!」
そして再び星の弾丸が鈴瑚目掛けて迫る。だが、それはさも当然とでも言うべく彼女に実に軽やかなステップでかわされてしまった。
だが、勇美はここで取り乱しはしなかったのである。その理由は。
「鈴仙さん、そちらはあなたに任せます!」
そう、かけがえのないパートナーの存在があったからだ。今は彼女には頼りになる仲間がいるのだ。
「分かったわ」
勇美に呼び掛けられて、鈴仙は素直に彼女の言葉に従ったのである。そして、鈴瑚が勇美の銃撃をかわし、フットワークでステップを踏んだ所を鈴仙は攻撃したのだった。
「見事な連携ですね、でも!」
その事に感心しつつも鈴瑚は怯む事はなかった。そして、鈴仙の攻撃さえも軽く舞うように回避したのである。
だが、勇美はある事を見逃さなかった。
「やりますね、次!」
言って勇美は再び銃撃を繰り出す。しかし、当然のようにかわしてしまう。
「何度やっても同じですよ!」
得意気に言ってのける鈴仙。だがそこを鈴仙が狙う。
「次は私よ。口を動かしている余裕はある
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