暁 〜小説投稿サイト〜
MOONDREAMER:第二章〜
第三章 リベン珠
第6話 遂に現れた存在:後編
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間には何か見えないものが備わっているのだと。それを清蘭は興味深く思うのだ。
 だから彼女は、この戦いを非常に意味のあるものだと感じた。それが故に、彼女は今こそこのスペルを使うべきだと心に決めるのだった。
 それを知らせる為に、清蘭は二人に向けて口を開く。
「鈴仙、そして勇美。あなた達はとても良いものを見せてくれたわ」
「えっ!? 今私はパンツは穿いてますけど!?」
「あなた何言って……?」
 その瞬間、清蘭は勇美の発言からは要点を得る事が出来ずに頭の中がフリーズしてしまった。そこへ鈴仙が口を挟む。
「勇美、お願いだからやめて!? 私までノーパン趣味だと思われるじゃないの!?」
「いや、それいいものですよ。鈴仙さんも一度体験してみなさいな♪」
「だが断る」
 鈴仙は勇美の仕様もない誘惑をきっぱりと断ったのだった。
「……」
 そして清蘭は不覚にも思ってしまった。自分以外の女性のスカートの中にそのような秘密が内蔵される事の魅力は甘美なものかも知れないと。
(って、そうじゃないって!!)
 だが、清蘭はその誘惑を間一髪の所で振り切る事に成功した。
 それは本当に紙一重であった。何せ地上の兎に変装の為に裸足で外を歩いていたら、そこはかとなく快感を覚えている自分がいたくらいなのだから。
 それはさておき、清蘭は話を元に戻さねばと意識を集中させながら再び口を開いた。
「まあ……、とにかくあなた達に生まれた関係は素晴らしいから、私も気合いを入れてこの勝負に挑もうと思った、そういう事よ」
 つまり、勇美達の関わりに触発されて清蘭にも火が付いたという事であった。それは、ここから相手は手強くなるという事である。
 しかし、勇美にはそれは本意ではないので彼女はこう言った。
「いえ、なるべくお手柔らかにお願いします」
「いや、これは勇美のようなヘンタイにお灸を添える意味でもあるのよ、このノーパン趣味が☆」
 その台詞を言い切る清蘭は、実に爽やかな笑顔であった。
 そして、勇美は墓穴を掘ってしまったかと思った。思ったが反省はしなかった。何故ならノーパンは彼女にとって正義(ジャスティス)なのだから、譲る気はなかったのである。
 勇美がそのような(不必要な)正義感に打ちひしがれている間に、清蘭は懐から新たなスペルカードを取り出したのだ。
「【怪鳥「サイコイーグルショット」】!!」
 その宣言後、清蘭は両手でしっかりと銃を持ちながら、抜かりなく引き金を引いたのである。
 そして、彼女の銃には青白いエネルギーが瞬く間に収束していったのだ。それはまるで風変わりな色の炎のようであった。
「シュートッ!」
 一頻り収束が終わると清蘭の銃から、それが『形』となって放出された。
「巨大な……ワシ……!?」
 その形は今しがた勇美が指摘した
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