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特殊陸戦部隊長の平凡な日々
第17話:新体制の幕開けー5
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・」

「そうですね。 放送業の認可取り消しもあり得ます。
 ですが、それだけのことをされたのだとご認識いただきたいものですね」

そこまで言って、クロノは椅子から立ち上がった。
彼に続いてゲオルグも立ち上がる。

「では、これで失礼を」

そう言ってクロノとゲオルグは会議室をあとにした。
会議室を出ると、案内役の社員が待っていた。
その社員の案内に従って、2人は受付ロビーへと戻ってきた。
そして車寄せから公用車に乗り込む。
車が滑らかに走り出したところで、ゲオルグはクロノに話しかけた。

「すごい迫力でしたよ、クロノさん」

「それはそうだよ。 彼らには僕たちを敵に回してはいけないと思ってもらわないと
 いけないんだからね」

クロノはゲオルグに向かってニヤッと笑う。

「ハラオウン閣下の敵でなくてよかったですよ」

ゲオルグはクロノに向かって苦笑を浮かべた。

「ところでゲオルグ」

クロノがトーンを落とした口調に変えてゲオルグに話しかける。

「なんですか?」

「この後はどうするつもりだ?」

「まずは犯人グループの素性の特定でしょうね。
 今回は捜査部も動きが速いんで、はやてたちの協力も得やすいでしょうから
 早めに特定できると思ってます」

ゲオルグは腕組みをして、右手の指で左腕の肘のあたりをトントンと叩きながら話す。

「おそらくどこかの反次元管理派集団に所属していると思いますけどね」

「だろうね。 ほかには?」

「拘束されていた銀行幹部からの聴取をしたいんですが・・・」

ゲオルグの言葉に対して、クロノは顔をしかめる。

「それはそうだが・・・」

「難しいのはわかってますが、誰が何のために彼らを拘束したのかを知りたいんです。
 なので、明日にでもあいつのところに行こうと思ってます」

クロノはわずかに目を見開いてゲオルグの方に顔を向ける。

「ホーナー3佐か。 僕は彼女についてよく知っているわけではないのだが、
 話し合う余地はあるのかい?」

「さっきのあいつの態度からするとなさそうなんですが、
 ちょっと腑に落ちないんですよ」

「というと?」

「もともとあいつは脳から記憶を引き出す魔法のエキスパートとして
 情報部の尋問班に配属されてるんで、そんなに外に出張ってくるタイプではないんですよ」

ゲオルグの言葉にクロノは頷きながら相槌をうつ。

「まして、今のあいつは尋問班の班長ですから、まずあの場面で表に出てくる必要は
 なかったはずなんですよ。
 でも、ああいう形で出てきたってことは・・・」

「何か裏があるということかい?」

クロノが尋ねるとゲオルグは無言でうなずいた。


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