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特殊陸戦部隊長の平凡な日々
第17話:新体制の幕開けー5
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裏口に向かって移動していった。
そしてクロノが乗ってきた公用車の後部座席に乗り込む。
ドアが閉められたところでクロノは運転手に向かって声をかけた。

「CTV本社に向かってくれ」

「かしこまりました、閣下」

車が動き出すと、ゲオルグはクロノに向かって頭を下げた。

「すいません。 ちょっと思考停止してました」

「頼むよ。 君が思考停止すると現場が止まるんだ」

クロノは横目でゲオルグのほうを見て言う。
そして小さくため息をつくと、無言でゲオルグの肩をポンと叩いた。





15分後。
2人を乗せたクラナガンの市街地を走り、CTVの本社ビルに到着した。
正面の車寄せに止まると、運転手がゲオルグとクロノが乗る後部座席のドアを開ける。
ゲオルグは先に車を降りると、続いて降りてきたクロノが歩いていくのに続いて
本社ビルの中に入った。
2人は正面の受付にまっすぐ歩いていく。
そこにいる受付係の女性にクロノは声をかけた。

「ご用件は?」

クロノが着ている将官の制服を見た女性の表情と声は緊張を帯びていた。

「編成局長にお会いしたいのだが、取り次いでもらえるだろうか」

「お名前を伺ってもよろしいでしょうか」

「時空管理局のハラオウン少将だ」

「かしこまりました。 そちらに掛けて、少々お待ちください」

クロノたちに少し離れたところにあるソファをすすめた後、
女性は電話をかけ始めた。

クロノとゲオルグは勧められたソファに並んで腰を下ろす。

「威圧感バリバリでしたよ、クロノさん」

ゲオルグはニヤニヤと笑いながら、クロノに小声で話しかける。

「今回のようなことがないように釘をさしに来たんだから
 怒ってるとわかるようなポーズをとることも必要なんだよ」

そのとき、何者かが近づいてくる足音がした。

「ハラオウン閣下。 お待たせしました」

男の声で呼ばれ、クロノは声のしたほうを振り返った。
そこに立っていたのは、クロノが会いたいと伝えた編成局長ではなく、CTVの社長だった。

「これは社長。 ご無沙汰しております」

「いえ、こちらこそご無沙汰しております。 部屋をご用意いたしましたので
 こちらへどうぞ」

社長自らの案内で2人は会議室に通された。
そこには、一様に青ざめた表情を浮かべた、4人の男が待っていた。
クロノとゲオルグが入室すると、そろって深々と頭を下げる。

「どうぞ、おかけください」

社長に促され、クロノとゲオルグは男たちの真向かいに腰を下ろした。
全員が着席したところで、社長が口を開く。

「さてハラオウン閣下。 この度はどのようなご用件でお越しいただいたのでしょうか?」

クロノは
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