115 千葉に来たハーフ少女
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ルはこの本を使ってみようと思った。そして本を開いた。開いたページは「ライオンとユニコーン」の項目であり、そこからライオンとユニコーンが実体化して現れた。二体は男に攻撃した。
「ぐはっ、何だ!?」
「アンタね、昨日の爆発魔は!」
「この小娘、ミハイロ様に楯突く気か!」
ミハイロは手から爆弾のような物を噴射した。マリエルは避ける。そしてユニコーンがミハイロに体当たりし、ライオンが噛みついた。
「いてえ!この野郎!!」
ミハイロは噛まれた痛みで苦しがる。
(これだけじゃまだ倒せない・・・!!)
マリエルはもう一度本を開いた。本から鵞鳥に乗ったおばあさんが現れた。マリエルは彼女こそがマザーグースだと思った。
「留めは私がやるよ。私を呼んでありがとう。お嬢さん」
マザーグースはそう言って鵞鳥に乗ったままミハイロに向かう。
「行け、我が鵞鳥よ!」
鵞鳥は口から水を噴射した。強力な水圧だった。
「うおおおお!!てめえ・・・!!」
ミハイロはその水鉄砲の水圧で腹に穴を開けられた。そして光となって消滅した。
「これでやっつけたのかしら・・・?」
「ああ、そうだとも」
マザーグースとライオン、ユニコーンが戻って来た。
「あいつはこの世界の人間じゃないからね。殺められると光となって消えるのさ」
マザーグースは説明した。
「そうなんだ・・・」
「じゃ、私達は戻るよ」
マザーグースも、彼女に使える鵞鳥も、ライオンも、ユニコーンも本の中に入って行った。
「やったな。花沢咲菜・マリエル」
「ブランデー・ナン・・・」
いつの間にかブランデー・ナンがマリエルの後ろにいた。
「あの者をライオンとユニコーン、そしてマザー・グースの能力を利用して倒すとは素晴らしかった」
「え、ええ、ありがとう・・・」
「だが、これで戦いは終わったわけではない。まだ元の日常を取り戻すには更なる戦いを要するであろう。だが、私はお前さんを信じるよ。この世界の日常を取り戻す存在の一人としてね。では・・・」
ブランデー・ナンは消えて行った。
「元の日常を取り戻す・・・、か」
マリエルは驚く通行人の目を気にせずそのまま駅の改札を通り、登校の為に電車に乗るのだった。そして彼女もまた大いなる戦いに身を投じて行く事になる。
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