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少年は勇者達の未来の為に。
鷲尾須美は勇者である 再臨の章
第三話
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今でも変わらず、ゆる〜い空間を生み出していた。
それを見てついつい自分も緩んでしまう。いけないいけない、常在戦場常在戦場。
気を引き締めるものの持って数秒、すぐにまた緩んでしまう。アレを毎日の様に見せられてるのだからしょうがないと言えばしょうがないのかもしれない。

気を落ち着かせた後、須美は席に座る。

「ふにゅ〜・・・」

「そんでさ?・・ってヤベ、そろそろチャイム鳴りそう。じゃあ蓮また後でな!」

「うん、わかったよ銀ちゃん。ほら、のこちゃんもそろそろ起きないと。先生に怒られちゃうよ?」

「んおぉ〜・・・んなぁ〜・・・」

「ふふっ凄い鳴き声だねぇ」

園子の呻き声に蓮が小さく笑う。須美もクスリと笑った。こんなやりとりが作り出す雰囲気が須美にはとても心地良かった。
そんなこんなで席に戻る園子と銀。そして、来る担任。今日も変わらない一日が始まるんだろうなぁーーーーそう考えていた矢先。

その平和は突如として終わりを告げた。


「・・・ッ!?みんなッ!?」

ドクンッ・・・と今まで感じた事のない感覚を味わい、須美はクラスメイトに声を掛ける。しかし、誰も応じなかった。
全てが止まっていた。人、物、他の生命ーーー全ての時が。

「・・・遂にお役目が始まったって事かな、これは・・・」

「ッ!白鳥君・・・」

「なぁなぁ、これって敵が来たって事か?」

「三ノ輪さんも・・・動けるのね」

よく見ると園子も目を覚まし、欠伸をしている。
その直後、世界は光に飲み込まれていく。あまりの眩しさに四人は腕で目を隠した。そして次に目の前の光景を見たとき、信じられない光景を見た。
外に見えていた街の景色など面影も無くなり、巨大な樹木で埋め尽くされた空間ーーー樹海。

「これが・・・樹海・・・」

「町がぜ〜んぶ木になっちゃったよ・・・」

「スゴイ・・・」

「あ、でも木になってない所もあるよ〜」

各々の感想をつぶやく勇者たち。

「なぁ、向こうに見えるのが神樹様だよな?」

「そうだね〜・・・久々に見たな。僕も」

「白鳥君神樹様に御会いしたことあるの!?いつ!?」

「モナド引き抜いた時だよ〜・・・ってあれは・・・」

4人の眼前に広がる樹木の海。その遠くに見える、唯一他の建物のように樹木と化していない瀬戸大橋。これが私たちの戦う場所だ。
白鳥君がさらりと衝撃的なことを呟いた。神樹様に会うなんてそうそうできる事ではない。更に追求しようとしたその時。

「あれが・・・私たちの、敵」

「"バーテックス"・・・」

結界の向こうと四国を繋ぐ大橋、その上を進む・・・顆粒を束ねたような姿で大量の水に覆われており、二つの巨大な水球を備えている、全長1
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