113 神奈川県警と群馬県警
[1/3]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
かよ子は藤木の失踪が気になった。
「お母さん、藤木君がいなくなったのはもしかしてだけど、異世界の人間とか赤軍とかと関係あるのかな?」
「可能性はゼロじゃないわね。でも、そうと決まったわけじゃないし・・・」
「うん・・・」
(やっぱり藤木君、笹山さんに嫌われたショックなのかな・・・。もし私も杉山君に嫌われたら凄く落ち込むかな・・・)
かよ子は野良犬に襲われそうになった時、笹山を連れて逃げ、自分を見捨てた藤木に辛く当たりすぎたかなと振り返っていた。
笹山の家にも藤木の両親からの電話が来ていた。そして笹山は野良犬の事件以来、疎んじた藤木が今度は逆に心配になるのだった。
(あの時、やっぱり辛く当たりすぎたかしら・・・)
その時、母が入って来た。
「かず子、手紙が入って来たわよ」
「え?」
母から受け取った手紙は差出人が書かれておらず、単に「笹山かず子さん」と書かれているだけだった。
警察というのは国および市町村の治安を守るのが仕事ではあるが、異世界の人間の侵略、日本赤軍の大日本帝国復活計画が始まり以降、それが上手くいかなくなってしまった。その中で二人の警官が戦争を正義とする世界の人間および日本赤軍に闘志と悪意を剥き出しにする二人の警官がいた。一人は神奈川県警の椎名歌巌、もう一人は群馬県警の関根金雄だった。二人は出身地は異なっていたが警察学校時代に成績上のライバルかつ友人として警察として誇りを持って来た男である。椎名は神奈川県警、関根は群馬県警と異なる地に配属されたが二人の交流は今でも続いている。
椎名は警察としての能力だけでは敵を撃退できなかった事が悔しかった。だが、そのような敵が近づいた時、心臓に違和感を感じた事や実際子どもの頃、級友などと喧嘩した時、自分でも驚くほどの蹴りや殴りの威力が強かった事があった。そんなある時、椎名は非番の日、自宅付近で散歩していた所、ある人物から声を掛けられた。
「椎名歌男、君は確か神奈川県警の人間だったね」
「あ、ああ、そうだが、あんたは一体?」
「私はイマヌエル。平和を司る世界から来た者だよ。君は戦争を正義とする世界の人間が各地で暴れている事を知っているね」
「ああ、もちろんだよ。あいつらぜってえ許せねえよ」
「その闘志・・・、よし、これから恐ろしい戦いとなっていくに違いない。君にはこれを渡したいと思う。戦争を正義とする世界の人間と闘う為の道具だ」
イマヌエルが椎名に渡したのはボールのような物だった。
「それは水の攻撃を呼び起こす玉だ。どんな場所でも急に地面から潮が満ち出し、相手を水責めにする事ができる。その潮を利用して水の楯を作る事も可能だ。そして攻撃・防御を辞めたいときはそう思えば潮は干上がってくれる。ただし、私利私欲には使っては
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ