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八条学園騒動記
第五百九十五話 正門を去ってその八

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「そうした奴はだ」
「自覚しないからね」
「そうした奴になってもだ」
 それでもというのだ。
「自覚なくて」
「死ぬべきだって言われても」
「生きようとする」
「そうなるね」
「それも醜くな」
「正しく生きるんじゃなくて」
「それこそ寄生虫か害虫の様にな」
 この世で忌み嫌われている者達の様にというのだ。
「生きてだ」
「そしてだね」
「何があっても生きようとする」
「自分だけでもだね」
「そうした奴は自分しかなくてな」
「自分だけがだね」
「生きようとする」
 そうするというのだ。
「他人をどうしてでもな」
「利用してもだね」
「騙していざとなれば切り捨てる」
「本当に醜いね」
「それがそこまでの馬鹿でだ」
「反面教師になる様な人ってことだね」
「人は普通の人は普通に見るが」 
 そうするがというのだ。
「しかし反面教師になると嫌なものを見る目で見るな」
「だから印象に残ってね」
「ああはなるまいと思う」
「そうなるね」
「それは見た人が非常に嫌な思い、不快感を感じる」
「その不快感を感じて」
「そこまで人に思われる輩となると」
 不快感もまた強い感情だ、特にそれがああはなるまいとまでに至ると非常に強いものであるということだ。
「わかるな」
「かなり醜い人だね」
「今僕達が話している馬鹿も醜いな」
「最低だね」
 ロミオは自分の思う感情をそのまま述べた。
「人間として、いや」
「人間ですらないな」
「そこまで馬鹿だとね」
「それは心が醜いからだ」
「そうなるね」
「そしてそんな奴だからな」
「醜く何があっても生きようとする」
 自分だけがというのだ。
「そうなるんだね」
「そうだ、しかしそんな輩はな」
「何としてもだね」
「退場させないとだ」
「余計に害毒を撒くんだね」
「そうなる」
「まあそんな馬鹿影響されるとしたらその影響される方も相当ね」
 ビアンカは眉を顰めさせて述べた。
「正直言って」
「それはそうだがな」
「影響される人が出ないに越したことはないのね」
「そうだ、だからな」
「そうした奴は」
「もうどんどんだ」
 それこそというのだ。
「反面教師になった時点でだ」
「いなくなってもらうべきなのね」
「そう思う、まあ紂王はな」
 先程話したこの古の王はというのだ。
「実は多分に創作が入っているという説もある」
「実は暴君じゃなかったの」
「そうも言われている」
「そうなのね」
「外征に出て国力を使った時にだ」
「攻められてなの」
「滅んだという話もある」
 このことは実際に歴史学者の間で二十世紀後半から言われている。
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