第七幕その三
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「それで今からです」
「鯉を獲って」
「それで食べるつもりです」
こう考えているというのです。
「いよいよ」
「お酒もあるぞ」
子泣き爺は笑顔で一升瓶を出してきました。
「それで皆で飲むぞ」
「いいよね、じゃあ早速鯉を獲ろうか」
「皆も一緒にどうかな」
すねこすりは恵梨香達に誘いをかけました。
「おいら達と一緒に鯉を食べる?」
「皆でなのね」
「ここで会ったのも何かの縁だからな」
こう恵梨香に言います。
「パーティーは人が多い方が楽しいし」
「そのこともあって」
「ああ、あんた達もどうかな」
「そのことは」
「宜しくお願いするわ」
グリンダが答えました。
「それならね」
「じゃあこれから」
「鯉を獲りましょう」
こうお話してです、妖怪達はそれぞれのやり方で鯉を獲ってです。恵梨香達は周りの山菜やお豆腐を採ってでした。
食材をあっという間に揃えて調理もして食べはじめました、頂きますをしてから食べるとこれがでした。
恵梨香は鯉こくの鯉を食べて言いました。
「これは確かに」
「美味いのう」
「本当に」
砂かけ婆に答えました。
「凄くね」
「噂通りじゃ」
「ここの鯉は特別にね」
「美味いのう、大きいしな」
「脂もよくのっていて」
「そうじゃな」
「特にね」
モジャボロはあらのところを食べて言いました。
「この部分がね」
「お魚はあらのところも美味かとよ」
一反木綿がお空から言ってきました。
「だからばい」
「こうしたところもだね」
「しっかりと食べるばい」
「そうだね」
「頭も美味しいよ」
弟さんは鯉のそこを食べています。
「こちらもね」
「そう、お魚は頭も美味しい」
塗り壁の目は優しく笑っています。
「食べるところも多くて」
「そうだよね」
「だからこうして」
「お鍋に入れたりして」
「食べる」
「そうなんだね」
「日本ではお味噌汁やお吸いものでも食べるから」
恵梨香はこのことをお話しました。
「頭のところもね」
「そうなのね。あらのところも頭もこんなに美味しいのね」
グリンダも食べながら言います。
「お魚は」
「鯉もなんです」
「そうなのね」
「何かね」
ここで言ったのは木挽きの馬でした。
「皆物凄く美味しそうだね」
「実際に美味しいよ」
から傘はお箸とお碗を手に答えました。
「鯉は美味しいけれど」
「ここの鯉はだね」
「特に美味しいからね」
それでというのです。
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