天使とラブソングを……?(第9幕)
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《キャロライン》はそんな事をお客様に言ってるのか!?」
「あ、いや……聞こえてないと思って」
だって小声だったわよ!
「陛下はね、幼少の頃から危険な世界を冒険なさってて、あらゆる事柄へ対処できる様に鍛錬なさってるの。あんたの小声なんか、店の外からだって聞き取れるのよ!」
流石にそれはないだろう……
「それと……」
何だか突然雰囲気が変わる。
何だ?
「陛下の事を侮辱して……あんた殺すわよ!」
「ちょ……ま、待って! 知らなかったんだって。あのオッサ……男性が王様だって! 目が……目が怖い! ど、瞳孔開いてる……目が怖いって!」
「まぁまぁアイリーン、落ち着いて。陛下は(女性限定で)お優しい方だから怒ってはいなかったのだろ?」
「ええ、あまり叱るな……と」
「じゃぁもう許してあげなさい」
助かったぁ〜……マジ殺されるかと思ったぁ〜……オーナーに助けられた。
怖ー、この女マジ怖ー。
「キャロラインも、客商売なのだから思ってても口に出さない様に!」
「はい。以後気を付けます」
この女怖ーから。
「ふっ、バーカ」
私の後ろでヴートが私を馬鹿にする。
マジむかつくんですけどぉ〜!
「さて……お客様も全て帰られたし、我々は閉店の為に後片付けをしよう。アイリーンはピアノの練習をしたいんじゃないのかな?」
「え……そうですね。ピアノ使わせてもらえないか、お願いしようと思ってましたわ」
「今日は特別に良いよ、使って。我々は君の演奏をBGMに、後片付けをするとしよう」
「ありがとうございますオーナー」
いーなぁー! 天才で美人で巨乳は得だなぁ!
王様から楽曲提供されて、その上後片付けをしなくて済むんだもん。
先刻私を脅した時とは打って変わって、ルンルン気分を振りまいてピアノへ向かうアイリーン。
私はモップ片手に床清掃だ。
だが彼女は流石としか言い様がない。
たった一回しか聴いてないのに、もう何十年と弾き語ってきたかの様に、先程陛下が披露された曲を奏でてる。
いーなぁー! 天才で美人で巨乳で王様に伝があって……乳くらいよこせ!
キャロラインSIDE END
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