暁 〜小説投稿サイト〜
リュカ伝の外伝
天使とラブソングを……?(第9幕)
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
《キャロライン》はそんな事をお客様に言ってるのか!?」
「あ、いや……聞こえてないと思って」
だって小声だったわよ!

「陛下はね、幼少の頃から危険な世界を冒険なさってて、あらゆる事柄へ対処できる様に鍛錬なさってるの。あんたの小声なんか、店の外からだって聞き取れるのよ!」
流石にそれはないだろう……

「それと……」
何だか突然雰囲気が変わる。
何だ?

「陛下の事を侮辱して……あんた殺すわよ!」
「ちょ……ま、待って! 知らなかったんだって。あのオッサ……男性が王様だって! 目が……目が怖い! ど、瞳孔開いてる……目が怖いって!」

「まぁまぁアイリーン、落ち着いて。陛下は(女性限定で)お優しい方だから怒ってはいなかったのだろ?」
「ええ、あまり叱るな……と」

「じゃぁもう許してあげなさい」
助かったぁ〜……マジ殺されるかと思ったぁ〜……オーナーに助けられた。
(こえ)ー、この女マジ(こえ)ー。

「キャロラインも、客商売なのだから思ってても口に出さない様に!」
「はい。以後気を付けます」
この女(こえ)ーから。

「ふっ、バーカ」
私の後ろでヴートが私を馬鹿にする。
マジむかつくんですけどぉ〜!

「さて……お客様も全て帰られたし、我々は閉店の為に後片付けをしよう。アイリーンはピアノの練習をしたいんじゃないのかな?」
「え……そうですね。ピアノ使わせてもらえないか、お願いしようと思ってましたわ」

「今日は特別に良いよ、使って。我々は君の演奏をBGMに、後片付けをするとしよう」
「ありがとうございますオーナー」
いーなぁー! 天才で美人で巨乳は得だなぁ!

王様から楽曲提供されて、その上後片付けをしなくて済むんだもん。
先刻(さっき)私を脅した時とは打って変わって、ルンルン気分を振りまいてピアノへ向かうアイリーン。
私はモップ片手に床清掃だ。

だが彼女は流石としか言い様がない。
たった一回しか聴いてないのに、もう何十年と弾き語ってきたかの様に、先程陛下が披露された曲を奏でてる。

いーなぁー! 天才で美人で巨乳で王様に伝があって……乳くらいよこせ!

キャロラインSIDE END




[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ