第115話
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る中マキアスは慌てた様子で、ユーシスは顔に青筋を立ててそれぞれ声を上げた。
「ラウラさんの仰っていることにも一理ある事は理解しています。ですがお忘れではありませんか?私もその皇族の方々に”特別扱い”されている人物の一人であり、そしてその件に関して周囲の方々も受け入れているという事実を。」
「!!」
「確かにエリゼ君もメンフィル皇家に”特別扱い”されている人物の一人だね……実際エリゼ君がメンフィル皇家から特別扱いされていたから、夏至祭でのテロ事件でエリス君の救出の為にリウイ陛下達が直々に動いたと言っても過言ではないし、よく考えてみるとアルフィン殿下の件にしても恐らくリィン君とエリス君の今回の戦争の件で窮地の立場に立たされたアルフィン殿下を助けようとしている思いを無下にしないエリゼ君に対しての気遣いもあったんだろうね。」
「それにエリゼちゃんに限らず、エステルちゃんにミントちゃん、ツーヤちゃんとリウイ陛下達はそれぞれ特定の人物を特別扱いしているというエリゼちゃん以外の実例もありますし、それらの件によってメンフィル帝国内では何か問題が起こったような話は聞いた事がありませんよね……?」
「まあ、エステル達の件で内心思う所がある連中は存在しているかもしれねぇが、それを表にするような度胸はねぇだろうな。――――――何せ文句を言うべき相手はあの”英雄王”達で、しかもメンフィルは”実力主義”だからな。」
エリゼの指摘にラウラが目を見開いている中、アンゼリカとアネラスは複雑そうな表情で答え、アガットは疲れた表情で呟いた。
「……エリゼ君。要するに君は私達アルノール皇家の事をリウイ陛下達と違い、皇族でありながら宰相殿やカイエン公達を抑えつける力もない愚かで無力な皇族と評価し、そんな私達は君達”シュバルツァー家にとって百害あって一利なしの存在”と思っているのかい?」
「オリビエ………」
静かな表情でエリゼに問いかけるオリヴァルト皇子の様子をミュラーは辛そうな表情で見守り
「―――逆に聞きますが、”百日戦役”後シュバルツァー家がメンフィルの貴族に帰属してからもなお、父様達もそうですが兄様やエリスもアルノール皇家やエレボニア帝国に対して様々な貢献をしたにも関わらず、それらに対して何か一つでも報いてくれたことがありましたか?」
「……ッ!そう………だね……”本来の歴史”と”今”、どちらにしても君達シュバルツァー家から受けた恩に対して何一つ報いる事をしない所か仇で返し続けているね、私達は……」
「……………………」
「くっ……例え国は違えど、一貴族の身でその国にとって最も尊き存在である皇族の方々に対して見返りを求める事もそうだが、そのような不敬な評価をする”資格”等許されるものではないのがわ
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