第115話
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が、殿下達――――――アルノール皇家の方々に対してそのようなあまりにも不敬な呼ばわりをするのは、幾ら何でも間違っている!」
「ユーシス……」
エリゼが口にした驚愕の指摘にその場にいる多くの者達が血相を変えて驚いている中マキアスは信じられない表情を浮かべ、クロウは静かな表情で呟き、複雑そうな表情で呟いたセリーヌの言葉を聞いたエマは辛そうな表情で黙り込み、フィーはジト目で呟き、真剣な表情を浮かべて自分と実家の事を貶して仲間達を庇ってエリゼに反論するユーシスの様子をミリアムは辛そうな表情で見つめていた。
「並行世界のキーアさんに改変される前の兄様と私――――――つまり、”本来の歴史の兄様と私”の事についてレン皇女殿下やロイドさん達から聞いているのならば、私が皆さん――――――特に”アルノール皇家が私達シュバルツァー家にとっての疫病神”である事は否定できないはずです。」
「それはどういう意味だ……!今までもそうだが”本来の歴史”でも殿下達は其方やリィンを苦しめるような事は行っていないぞ……!」
ユーシスの指摘に対して答えたエリゼの答えを聞いたラウラは厳しい表情で反論した。
「まだわからないのでしたら、教えてさしあげましょう。……まずは言うまでもなく、オリヴァルト殿下。兄様を”Z組”の”重心”の素質がある事を見抜き、そして兄様がそうなってくれることを期待し、兄様を”Z組”に配属させるように手配した結果、兄様は内戦に深く関わる事になり、何度も苦難に立ち向かうことになり……その結果”本来の歴史”では”英雄”――――――”灰色の騎士”としてオズボーン宰相に利用される身となり、”巨イナル黄昏”の発動後は囚われの身となり……救出されてからは”巨イナル黄昏を引き起こしてしまった張本人という罪悪感”を抱くようになり、また兄様自身私達の世界のセドリック殿下のように呪われた身となってしまい……その結果”世界を救う為ならば自分が犠牲になればいいという”考えを抱かせて、かなりの高確率で”巨イナル黄昏”による”呪い”を世界から解き放つ為に兄様が犠牲になるという結末になっていたとの事。私達の世界の兄様はリフィアやリウイ陛下達――――――メンフィル帝国の存在で、そのような惨い人生になる可能性に発展する事は確実にありえないでしょうが………どちらにしても、兄様が波瀾万丈な人生を送ることになった切っ掛けを作ったのはオリヴァルト殿下が兄様をZ組の重心にすることを望んだことが一番の原因です。”本来の歴史”と、”今”。どちらも兄様が”Z組”以外のトールズの一生徒―――――いえ、トールズに限らず他の学術機関の生徒になっているか、何らかの仕事に就いていたのならば、そのような波瀾万丈な人生を送る事になる可能性に発展しなかった事は十分に考えられました。」
「そ、そ
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