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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第115話
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っておきますが内戦勃発時アルフィンさんとエリスの為にトヴァルさんに二人を保護させて貴族連合軍の目からかいくぐってユミル―――――貴族連合軍の目が届きにくい安全地帯に避難させる依頼を出していたのですから、内戦勃発が近い事を悟っていなかったという”言い訳”は通じませんよ。」

「……ッ!!……………………それは…………………」

「おい……まさかとは思うが、マジでシュバルツァー達にエリゼが今言ったような事をしなかったのかよ?」

「さ、さすがにそれはかなり不味いんじゃ………幾ら殿下の頼みでリィン君達がトールズに留学していたとはいえ、リィン君達の祖国は”メンフィル帝国”なのですから、国内が不安定な状況になれば、その状況によって起こる事件で外国人が巻き込まれたら当然国際問題に発展しますから、そうならない為にもそれぞれの国の大使の人達もそうですが、エレボニアの政府、もしくは皇家の関係者が外国人に避難勧告を出すのは”常識”ですし……ましてや、リィン君は本来だったら既に訓練兵卒業後の配属先も決まっていたも同然だったにも関わらずリウイ陛下直々に動いてもらってエレボニアに留学してもらったのに、そのリィン君に避難勧告すらせず、内戦が勃発してリィン君に”万が一”の事があれば今回の戦争の件以上の国際問題へと発展したでしょうし。」

厳しい表情を浮かべたエリゼの指摘に対して反論できず目を見開いて息を飲んだ後辛そうな表情で答えを濁しているオリヴァルト皇子の様子を見ていたアガットは真剣な表情でオリヴァルト皇子を見つめ、アネラスは複雑そうな表情でオリヴァルト皇子に指摘した。

「ああ…………恥ずかしながら、私達は内戦が勃発した際の対応に備えて色々と忙しく、内戦が勃発してトールズ士官学院が襲撃された際にZ組のみんなを逃がしたように、私達―――――カレイジャスが囮になって、リィン君達はZ組のみんなと逃がす事を考えていたから、リィン君達に内戦勃発前に”警告”を行うという考えは最初から考えすらしなかったよ………その件についてはエリゼ君やアガット君達の想像通り、私の落ち度だ……”リィン君達がZ組にいる事が当然”と判断していた私の傲慢な考えがエリゼ君達が今言った当然の事を怠ってしまったのだろうね……」

「……その件に関しては俺も同罪だ。……そんな当たり前の事に気づかず(オリビエ)に忠告しなかった俺も”アルノールの懐刀”と称されていたヴァンダール家の一員として失格だ……」

「兄上…………」

「………………」

アガットとアネラスの言葉に対してオリヴァルト皇子は辛そうな表情で肩を落として答え、ミュラーは無念そうな表情を浮かべて答え、セドリックは心配そうな表情でオリヴァルト皇子を見つめ、オリエは重々しい様子を纏って目を伏せて黙り込んでいた。



「……
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