第115話
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されるなんてことはまずありえないな。」
「ええ……しかも”女神”に”魔王”、”天使”のそれぞれの”加護”が重なっているでしょうから、幾ら”巨イナル黄昏”の”呪い”だろうと、”超越者”二柱に加えて天使の”加護”なんてどう考えても破れないわよ。」
「フフ、まさかこんな形でリィン君の重度な”妹思い”と”たらし”がエリゼを守るなんて、ある意味凄いわね。」
「全くですよ。冗談抜きで私もリィン君の”たらし”の才能が欲しいくらいですよ。」
我に返ったクロウとセリーヌは呆れた表情で呟き、クロチルダとアンゼリカは苦笑していた。
「で、でもそうなると……今のエリゼさんは”正常な状態”という事になりますから……」
「エリゼがさっきまで言った事は、今まで誰にも言わなかったエリゼの”本音”だったんだろうね。」
「それは………」
一方ある事に気づいたエマは不安そうな表情を浮かべ、フィーは真剣な表情で呟き、二人の言葉を聞いたラウラは複雑そうな表情を浮かべた。
「……リフィアに仕える前―――――いえ、兄様と共にディル=リフィーナにあるメンフィル帝国の”本国”で学ぶまでは私はそのような恐れ多い考えや発言をするような事はなかったでしょう。――――――ですが、メンフィル帝国は今までの私の”価値観”を変えてくれました。実力を示し、信頼を勝ち取る事ができれば貴賤、性別、年齢、そして過去の経緯等関係なく誰でも相応の地位に着くことができるメンフィル帝国の”実力主義”がこの世で正しい考えであり、皇族とは”自分達が特別扱いする人物の為ならば例え相手が自国の大貴族どころか他国の貴族や皇族であろうとも、自分達の判断が正しいと認めさせ、そして押し通す力”がある事を。」
「じ、”実力主義”に関しては僕も理解できるし頷ける話だが、皇族の件に関しては幾ら何でも滅茶苦茶を言っていないか!?」
「ただ、その滅茶苦茶を体現しているのがリウイ陛下達――――――メンフィル皇家が実際に存在しているんだから、リィン君を養子にしたシュバルツァー男爵夫妻がエレボニアの貴族達から爪弾きにされた件でユーゲント皇帝陛下や”血統主義”のエレボニアの貴族達を恨んでいるエリゼ君がそんな価値観を抱いてしまうのも無理もない話ではあるね………」
「……皇族自身の実力も当然関係はしているでしょうけど、今まで聞いたメンフィル―――――いえ、ディル=リフィーナの文化等についての話から察するにディル=リフィーナの一国家の”王族”は遥か昔のゼムリア大陸の国家のように”王族が絶対的存在という価値観”も存続し続けているでしょうから、メンフィルの皇族達がそんな無茶を押し通して周りの者達に認めさせる”力”があるのもその価値観が存続し続けていることも関係しているのでしょうね。」
静かな表
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