第二章
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「元気です」
「おい、じゃあ何だこれは」
ここでだ、山村は。
職場にいる者全員に聞こえる様にわざと怒った声をあげてだった。
鳩山に自分の携帯の画像を見せた、そこには。
保健所にいる時のコロがいた、それは非常に悲しそうな顔だった。そのコロの画像を黄門の印籠の様に見せて言った。
「これコロだな、この前保健所にいたぞ」
「そ、それは」
「お前こう言ったな」
今度は彼の家でのやり取りを携帯の最大音量で職場の者全員に聞かせた。
「実家に預けたって」
「いや、それは」
「それは何だ?嘘吐いたな。コロは山に捨てられていたそうだぞ」
「何ていうか」
「お前コロは自分の宝とか言ってたな、そのコロを捨てたんだな」
「だって最近飽きて」
「そうか、お前は飽きたら命を捨てる人間なんだな」
やばり職場の者全員に聞こえる様に言った。
「わかった、コロはこっちのボランティア団体で新しい飼い主を探すがお前はな」
「俺は?」
「動物を捨てる行為は犯罪だ、刑事告訴するからな」
「刑事告訴って」
「犯罪だからな、百万以下の罰金になるぞ。覚悟しておけ」
周りに彼が犯罪者、前科付きになることも言った。そのうえでこの時は彼の前を立ち去ったがこれでだった。
鳩山は自分の悪事が職場ひいては会社全体に知れ渡ることになった、そして。
山村は本当に刑事告訴を証拠を添えて出した、鳩山は言い逃れ出来ずに百万の罰金を支払って前科がつき。
会社の者全員から嫌われ言われる様になった。
「お前最低だな」
「可愛がっていた犬捨てるか?」
「お前そんな人間なんだな」
「犬にそんなことする奴は人間にもそうするしな」
「俺達にもそうするな」
「そんな奴と付き合えるか」
こう言って全員彼を無視する様になった、それが取引先にも伝わり。
彼は外との仕事が出来なくなった、会社の食堂でも食堂のおばちゃん達に言われた。
「あんたに出すものはここにないよ」
「犬を平気で捨てる様な人は出て行ってね」
「他のところで食べなさいよ」
しっし、と追い出された。しかも。
上司からこう告げられた。
「前科しかも命を粗末にする人間は我が社にはいらないんだよ」
「そんな・・・・・・」
「組合も皆納得してくれたよ、懲戒免職だ」
会社も追い出された、そして。
特に動物を愛する者が社内にいて自分の高校の後輩の柄の悪い者達に命じた。
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