暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/WizarDragonknight
悲劇の原因
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ゾンネオの腕から細長い剣が生えてきた。

「あああああああ!」

 アマゾンネオは、獰猛な叫び声とともに、続いて襲ってきたカミツキガメのような体のアマゾンの首を切り落とした。その際、刃もまた折れてしまい、地面にはカミツキガメアマゾンの首と刃がならぶこととなった。
続くアマゾンたちに対し、再びベルトのスイッチを押す。

『クロー ローディング』

 生えてきたのは、剣ではなくフック。大きく振り、付属するワイヤーがアマゾンたちを縛り上げた。
 だが、逃れたトラのアマゾンが、アマゾンオメガへ体当たり。その勢いで、アマゾンネオの変身が解けてしまった。

「千翼くん、大丈夫?」
「う、うん……」

 生身になった千翼を、ハルトが助け起こす。

「あれ? また大きくなった? なんか、高校生っぽい」
「今はそんなこと言ってる場合じゃ……」

 さらに追撃しようと、バッファローのアマゾンが迫ってきた。
 抵抗できないハルトと千翼が、バッファローアマゾンに食い潰される、まさにその直前。
 天空より飛来した、赤い龍により、バッファローアマゾンは弾き飛ばされた。
 赤い龍は、アマゾンたちの頭上に滞空し、威嚇するように吠える。赤い龍。そんな幻想的な存在がここにいるということは。

「ハルト!」
「千翼くん!」

 その主である、龍騎もまたここにいた。彼はハルトを助け起こし、

「大丈夫か? ……やっぱりここにいたか」
「真司さん……なんで?」
「あんなニュースを見れば、誰だって病院に来るよ」

 龍騎は、さらに攻撃を仕掛けてきたアマゾンに対し、ドラグセイバーで防御。蹴り飛ばし、アマゾン三体にぶつける。

『ストライクベント』

 龍騎が、さらに新しいアドベントカードをドラグバイザーに入れる。ドラグレッダーの頭部を模した籠手が、龍騎の右腕に装着される。
 すると、飛翔するドラグレッダーが吠えながら龍騎を囲むように回る。

「はああ……」

 ドラグクローによる照準に沿って、ドラグレッダーが火炎弾を吐いた。
 それは、龍騎が蹴り飛ばしたアマゾン達を一瞬で消し炭にした。

「……」

 もはや黒一色になったアマゾンたち。それを龍騎は、じっと見つめていた。

「……大丈夫か、ハルト?」

 やがて龍騎は、ハルトに手を差し伸べる。ハルトがその手を取ると同時に、龍騎の姿は粉々になり、同じシルエットの真司の姿になった。

「ごめん。結構きついわ」

 ハルトはボロボロの体を引き上げてもらいながら言った。
 千翼も、友奈の肩を借りて起きあがった。

「でも、この数……」

 ハルトは吹き抜けから上の階を仰ぐ。いつの間にか、見滝原中央病院はアマゾンのパラダイスになっていた。


[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ