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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga20-C夢の終わり〜Grief〜
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裁判にかけて、そしてしっかりと罪を償わせなさい! それが嫌だと言うなら知りません、この家から出て行きなさい!」

「〜〜〜〜〜〜っ!!」

シャルさんとマリアンネさんの言い争いがピタっと止まったかと思えば、ルーツィアさんが別の部屋に入るように無言で手招きしたから、僕たちは慌ててその部屋に入った。ほぼ同時にシャルさんの涙声な「わからず屋!」っていう怒鳴り声が聞こえて、応接室のドアが勢いよく開いた音がした。

「「シャルお嬢様!」」

「放っておきなさい、オットー、ディード。・・・はぁ。気持ちは解らないわけではないの。私だってルシル君のこと好きだったし、イリスのお婿さんになってほしいなって思っていた。それが惨たらしく殺されたと言うんだもの。ショックだったわ。でも、愛娘を殺人者にするわけにはいかないのよ。いくら相手が犯罪者で殺人犯だったとしても・・・」

「「お気持ちお察しします」」

「今は私の娘として接してほしいわ」

「「はい。お母様」」

ルーティアさんが部屋のドアを開けて、「行きましょう」って促したから僕たちは部屋の外に出て、応接室のマリアンネさん達に挨拶するべく向かった。ドアが開いていたからすぐに僕たちに気付いたマリアンネさんが「あら! おかえりなさい、イクス、ヴィヴィオちゃん、フォルセティ君、コロナちゃん、リオちゃん!」って笑顔で出迎えてくれた。

「ただいま、母様」

「「「「ただいま、マリアンネさん!」」」」

「「おかえりなさい、お嬢様方」」

オットーとディードにも「ただいま!」って挨拶を返して、マリアンネさんの指示でお茶を淹れに行った2人を見送った僕たちは、促されるままにソファに座った。ちなみにルーツィアさんは、後で合流するアインハルトさんやミウラと一緒に食べられるようにお菓子を作りに行ってる。

「フォルセティ君。はやてちゃ――お母様のご様子はどう? お仕事は休んでいると聞いているけど・・・」

「お葬式の後からずっと寝込んでます」

「そう・・・。うちの娘よりルシル君との付き合いが長く深いものね」

シャマルお姉ちゃんの話だと、母さんは心を病んでしまった、ということだ。父さんとアイリお姉ちゃんが亡くなってしまう原因を生み出したのは自分だって責め続けてるって。

(ごめん、父さん。僕じゃ母さんを支えきれないかも・・・)

母さんは僕を見ると、何度も泣きながら謝るし、僕を父さんと見間違えて押し倒されたこともあった。その時はアインスお姉ちゃんやリインお姉ちゃんに助けられて大丈夫だったけど・・・。僕は僕だって父さんは言ってくれたけど、母さんを支えるにはやっぱり・・・。
それからアインハルトさんとミウラが合流するまで、僕は母さんを元気づける方法を考えていた。

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