SAO編ーアインクラッド編ー
02.槍剣士とビーター
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二〇二二年十二月二日 第一層・トールバーナ
このゲームが始まって一ヶ月が過ぎ、その間に二千人のプレーヤーがこの世界からも現実の世界からも消えた。
だが、まだ誰も第一層を突破出来ていない。βテスターの俺やキリトでさえ、ボスの部屋にさえ辿り着けていない。そして今日、ようやく第一層ボス攻略会議が行われる。
トールバーナの噴水広場近くにある舞台のような場所、それを囲むような石段の階段に俺たち第一層の攻略会議に来たプレーヤーたちが座り込む。舞台の中央には鮮やかな青髪、ゲームのプレーヤーとは思えないほどの美系なイケメンの青年。腰には、俺ら同様に片手剣がぶら下がっている。
パンパンパンと青髪の青年が手を鳴らす。
「は〜い！それじゃあそろそろ始めさせてもらいま〜す」
ついに始まる攻略会議。
これが現実世界に戻る第一歩となるのか.......あるいは
「今日は俺の呼びかけに応じてくれてありがとう！俺はディアベル！職業は気持ち的に《ナイト》やってます！」
爽やかな青年だ。
デスゲームをやっているのに周りを笑わすために洒落をいうなんてこれがリーダーの器ってやつなんだな。俺には到底無理な立ち位置だ。
青年は急に顔色を変える。
「今日俺たちのパーティーがついにあの塔の最上階でボスの部屋を発見した」
集まった全てのプレーヤーが食い入るように聞く。
「俺たちはボスを倒し、第二層に到達して、このデスゲームにいつかきっとクリア出来るってことをはじまりの街で待ってるみんなに伝えなきゃならない。それが今、この場所にいる俺たちの義務なんだ！！そうだろみんな！！」
ディアベルが俺たちに問う。やはり彼はリーダーの器だ。
集まったプレーヤーたちがディアベルンの言葉に賛同し、拍手をする。少しの間、拍手歓声が鳴り止まない。
「OK、それじゃあ早速だけど攻略会議を始めていきたいと思う。まずは6人のパーティーを組んでみてくれ」
(マジかよ！！)
「フロアボスは単なるパーティーじゃ対抗出来ない。パーティーを束ねたメイドを作るんだ」
周りの皆がパーティーを作る中、俺は一人石段に座る。周りを見渡すと同じように一人でいるプレーヤーが俺を含め、三人。
黒髪の少年と赤色の大きなマントで顔はおろか上半身まで見えない性別がわからないプレーヤー。黒髪の少年が赤色のマントのプレーヤーに近づく。俺もそれを見て近づく。近づいて見てようやく気づいた。黒髪の少年がキリトだったことに。
「あんたもあぶれたのか？」
赤色のマントのプレーヤーが口開く。
「あぶれてない。周りがみんなお仲間同士みたいだから遠慮しただけ」
「ソロプレーヤーか。なら俺と組まないか。ボスは一人じゃ攻略出来ないっ
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