第百八十三話 星の者達の成長その八
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「河内弁のアレンジで」
「本来のとちゃうらしいな」
「そやからな」
それでというのだ。
「あまりな」
「標準とはやね」
「言えんから」
「基本は大阪の言葉かいな」
曹は考える顔で述べた。
「やっぱり」
「今はそやろか、けど昔は」
「ちゃうかったんか」
「古典の言葉が関西弁を形成していったらしいで」
中原は曹に話した。
「そうなると京都の言葉かいな」
「京都か」
「あそこが何といっても日本の都やったし」
「それでやな」
「母体は京都で」
「それが大阪も入った」
「それが今の関西弁やろか」
こう言うのだった。
「考えていったら」
「そう聞くと複雑なものがありますね、けど」
クッツェーはここでこんなことを言った。
「拙者は関西弁はわかっても昔の鹿児島の言葉や津軽の言葉はどうも」
「どっちもかなりわかりにくいですね」
巴が応えた。
「ほんまに」
「どちらも訛りが凄く」
「けど訛り言うたらどの国にもあるやろ」
このことは川端が言ってきた。
「そやろ」
「わしは客家やけどな」
欧が川端に応えた。
「実際にな」
「客家の言葉はかなり独特らしいな」
「中国語は中国語でもな」
それでもというのだ。
「かなりちゃうで」
「そやな」
「アメリカでも地域によってちゃうしな」
エリカは自国のことを話した。
「英語は英語でも」
「やっぱり訛りとかあるな」
「私の出身地も方言あるで」
「アラスカのやな」
「それがあるから」
それでというのだ。
「ほんまにアメリカもやで」
「方言あってやな」
「結構違うから」
地域によってというのだ。
「ほんまに」
「そやな」
「それはそれぞれの国に入らなわからんな」
中里も言った。
「日本人が喋ってるつもりでもわからんってこともあるしな」
「何かあれやろ?」
綾乃も中里に話した。
「昔の大使の人が政治の場で英語喋ってもわからんかったって」
「確か野村吉三郎さんやったな」
「そんな話もあったらしいし」
「そうしたこともあるんやな」
「日本人の英語ってやっぱりちゃうねんね」
綾乃はしみじみとした口調で述べた。
「ニュアンスとかアクセントが」
「それであっちの人もわからんかってんね」
「そうみたいやな」
「まあ逆に外国の人が喋る日本語も」
「ちゃうって思う時あるしな」
「そやな」
「少なくとも方言は身につけてない人が多いのです」
ターリャが言ってきた。
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