第四話 努力をしていきその八
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「そして身体あっためよう」
「暑いから別に暖まらなくてもいいんじゃないかな」
「そうだけれどそれでも」
「暖まるといいんだ」
「そう。お茶を飲んでね。人は暖まった方がいいから」
それでだというのだ。そしてだ。
こう言う中でだ。千春はまた自分のことを言ったのだった。
「千春は平気だけれど」
「千春ちゃんは?」
「そう、平気なの」
特に暖まらなくともだ。大丈夫だというのだ。
「平気だけれど。希望はね」
「暖まるべきなんだ」
「夏でもね。だから飲もう」
そのお茶をだ。そうすべきだというのだ。
「お店も知ってるかな」
「どのお店なのかな」
「ブルーライオンっていうの」
店の名前もだ。千春は言った。
「そこに行こう」
「ブルーライオン?ああ、あそこだね」
その店の名前を聞いてだ。希望はすぐに知っているという顔になってだ。
そのうえでだ。こう千春に述べた。
「あそこは僕も知ってるよ」
「行ったことあるの?」
「うん、あるよ」
実際にそうだとだ。笑顔で応える彼だった。
「あそこはコーヒーが美味しいんだよね」
「コーヒーだけじゃないの、あのお店は」
「お茶もなんだ」
「だから行こう」
そのだ。お茶を飲んで暖まる為にだというのだ。
「プールの後はね」
「そうだね。それじゃあね」
千春の提案に笑顔で応えてだ。そのうえでだった。
希望は彼女と共にプールを出て着替えてだ。プールの出口で待ち合わせてだ。
それから少し歩いてその店ブルーライオンに向かった。そこは青というよりは水色の奇麗な外観の店だった。
色だけでなく造りも簡潔で清潔な感じだ。その店の扉を開けて中に入るとだ。
店の中も水色だった。その水色の清潔な店の中にいると空にいる気分になる。希望はその空を思わせる店の中にいてだ。そこから千春に言ったのだった。
「このお店ってこの色になってるのはね」
「確かあれよね」
「そう。お店の人が西武ファンだからなんだ」
プロ野球チームの西武ライオンズのことである。かつては日本国民共通の憎むべき敵巨人を下し黄金時代を築いたこともあるチームだ。
それでだとだ。希望は話すのだった。
「それでお店の色もね」
「この色なの」
「西武ライオンズの色なんだ」
このだ。水色がだというのだ。
「ライオンズブルーなんだ」
「お店の名前にもなってるの?」
「うん、そうみたいだよ」
店の名前もだ。そうなっているというのだ。
「正直僕は西武ファンじゃないけれど」
「それでもこのお店の色は?」
「好きだよ」
微笑みだ。千春に答える。
「青の系統の色は好きだから」
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