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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
目的-やりたいこと-
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何から何まで本当にありがとうございます!」
「いやいやそんな…。」
「どうぞこちらのお部屋でゆっくりお休み下さい!」
村の皆から感謝され、食事を提供してもらいさらに俺達は部屋が空いているからそこを使ってくださいと言われた。
至れり尽くせりで、こちらがお礼を言うべきだろう。
しかし彼らは大きな掘っ建て小屋にて布団を敷き詰め、雑魚寝しているが俺達だけ部屋一つ貸し切ってしまっていいのだろうか…?
俺は勿論、遠慮しようとはしたんだけど
「部屋までなんて…さすがにいいです。俺達は野宿でも…」
「いえいえ!ありがたく使わせていただきます!こちらも旅の最中で疲れてまして!あ、ついでにお風呂あります?え、ない。そうですか。」
図々しいにも程があるぞ武蔵ちゃん…。
ともかく部屋は仕方なく使わせてもらう。
「施しは遠慮しないの。気持ちだけ受け取っとくとかそういう事はしないで貰えるものは貰っとくの。」
「…。」
部屋に入るなりそう言われる。
生憎こっちは社会に出てから遠慮が大事って叩き込まれてきた人だ。
自分がこんなにされていいのか?こんなことして貰っちゃっていいのか、とか変に意識してしまう。
周りも頑張ってるんだから自分はもっと頑張らないといけない。自分のような人間はまだまだやらないといけない。
とまぁ社畜精神というかなんというか、そんなものが染み付いてしまっている。
「武蔵ちゃんは…遠慮を知らないよな。」
「当たり前じゃない。生きるためなんだから。」
…。
生きるため…か。
「その…生きるため、なんだけどさ。」
「…?」
ベッドに座り、後はもう寝転がって寝るだけでーす状態の武蔵ちゃんに俺は思ったことを話す。
いや、思ったことというよりかは、やってみたいことだ。
「なんだろう…生きるためというか…目的、やりたいことって言うのかな…?」
「やりたいこと…ふーん。なに?」
この件を通して、俺は分かったことがある。
「世界がこうなって、世の中には不便な思いをしてる人がたくさんいると思う。」
「そうね。」
「誰も皆余裕がなくて、分け合えるものを奪い合う。会いたい人にも会えなくて…心が荒んでいくと思う。」
この世界全部を見たわけじゃない。
でも、確かにこの崩壊した世界は人の心も荒んでいる。
ホテルに宿泊した際、テレビで見た。
モンスターに怯えて暮らす人々、協力するかと思えば、人のものを殺してでも奪う。
大切な人に先立たれた者。
モンスターに襲われ、追い出されるようにかつての故郷を去った者。
だから俺は…
「俺は…そんな人達の架け橋になりたいって思ったんだ。」
「架け橋…?」
「そう、架け橋。具体的にはなんというか…"運び屋"って言うのかな?」
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