装者達のクリスマスパーティー2020
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…セレナ、お前……それ、誰から教わった……?」
「ツェルト義兄さんが、アドルフ先生に言う事聞いてもらうにはこれが一番効く、と言われたので」
「お前かツェルトぉ!!」
アドルフに睨まれるも、ツェルトはわざとらしくニヤニヤしながら視線を返す。作戦は大成功だ。
マム……もとい、ナスターシャ教授から子供達を預かったと自負しているアドルフ。
しかし、どうやら彼にとってその呼び方はかなり恥ずかしいらしい。
「さあ、アドルフ先生も来てください。断るならまた、ダディって呼びますよ?」
「勘弁してくれ……。分かった、行けばいいんだろ?」
「ふふ、ありがとうございます♪」
少々強引な方法ではあったものの、アドルフ博士はセレナに手を引かれて行く。
(ったく、逞しくなっちまって……)
アドルフは小さく溜息を吐きながらセレナを、マリアを、切歌と調を。そしてツェルトを見つめる。
「切歌、野菜もちゃんと食べなきゃダメだぞ。ほら、付け合せの蒸し野菜」
「わ、分かっているのデス!子供扱いしないでほしいのデス!」
真面目そうな眼鏡をかけた紫髪の少年から、皿に野菜を加えられている切歌。
「調ちゃん。はい、あーん」
「あ〜ん……うん、美味しい」
「よかった♪」
寡黙な雰囲気の少年と、互いに食べさせあっている調。
「ん〜♪やっぱりツェルトの料理は絶品ね」
「ツェルト義兄さん!これ、とっても美味しいです!」
「俺のだけじゃなくて、翔や純が作ったのも美味いぞ。ほら、これなんか俺じゃ出せない味だ!」
「「はむっ、ッ!?ん〜〜〜♪」」
ツェルトと3人仲良く料理に舌鼓を打つイヴ姉妹。
4人はそれぞれ、花が開いたように満面の笑みで笑っていた。
(プロフェッサー、あんたの子供達は立派に育って、ちゃんと幸せを掴んでるぞ)
そしてアドルフは一瞬だけ、満足そうな表情でグラスを傾けた。
「ツェルトのやつ、また腕を上げたな」
ff
「紅介、スペシャルファンサービスだ。ほら、あ〜ん」
「かっ、かかかかか奏さん!?」
「遠慮するなって。ほら、口開けな〜」
「あ、あ〜……ん」
「美味いか?」
「は、はいッ!美味いッス!」
料理もだいぶ減り、デザートタイムになった頃。
食堂の一角では、紅介が奏からケーキを食べさせてもらっていた。
「そりゃあ良かった。……あ、紅介ちょっと」
「はい?」
「口にクリーム、付いてたぞ♪」
「ッッッ!!!???」
憧れの奏に口元に付いていたクリームを指で掬われ、しかもペロッと舐められた。
紅介は真っ赤になって慌てふためく。彼の燃えるハートは、既にオーバーヒート寸前だ。
それを離れた所で見ていた未来は、決意を固めて口を開く。
「恭
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