第四話 努力をしていきその一
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第四話 努力をしていき
真人の怪我を地春の薬で治した希望は彼の病室を後にしてだ。この日もだ。
町に出た。そうしてとりあえあずCDを観ようと店に入ろうとした時にだ。
ここでもだ。急に千春の声がしてきたのだった。
「そのお店に入るの?」
「あっ、そうなんだ」
そうだとだ。彼は千春のその声に応えた。
そのうえで声のした方に顔を向けるするとそこにだ。
千春がいた。服は今日も白のワンピース、それに麦藁帽子だった。その千春にだ。
希望は笑顔でだ。こう言ったのである。
「有り難うね」
「有り難うって?」
「ほら、千春ちゃんがくれたお薬あるじゃない」
「あのどんな怪我も痛みも治すお薬?」
「うん、あれを友達にね。今骨折してる」
真人のことをだ。ここで千春にも話したのだ。
「彼にお薬使ったんだ」
「それでどうなったの?」
「うん、治ったよ」
このことだ。笑顔で話す希望だった。
「まだギプスは取れていないけれどね」
「そうなの。よかったのね」
「とてもね。本当に千春ちゃんのお陰だよ」
「千春じゃなくてそのお薬のお陰だよ」
だが千春はいつもの明るい笑顔でだ。希望にこう言うのだった。
そしてだ。彼女はこうもだ。希望に言ったのである。
「それにね」
「それに?」
「その人にお薬使ったのは希望だよね」
「うん、そうだけれど」
「じゃあ希望がいいことしたのよ。千春は特に何もしてないよ」
「そうなるのかな」
「うん、そうなるよ」
こう話すのだった。
「その人も希望に感謝してくれたよね」
「うん、とてもね」
「じゃあ希望が喜んでくれたらいいから」
「僕が」
「そう。けれど千春もね」
希望が喜ぶべきだと言った千春自身もだ。どうかというのだった。
「嬉しいよ」
「彼の怪我が治ったことが?」
「うん。それに希望がその人を治してくれたことがね」
「そのこともなんだ」
「そう、とても嬉しいよ」
こう話す千春だった。
「希望がいいことをしてくれたから」
「僕がいいことをしたら」
「だって千春希望の子と好きだから」
だからだというのだ。
「その希望がいいことをしてくれたらね」
「千春ちゃんも嬉しくなるんだ」
「そうなのだ。だからね」
「だから?」
「千春今とても嬉しくなったからとても楽しい場所に行こう」
「ううん、何処かっていうと」
楽しい場所と言われてもだ。それでもだった。
具体的には何処か思いつかずだ。希望はこう千春に述べたのだった。
「ちょっと。今すぐには」
「思いつかないの?」
「御免、ちょっ
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