暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
最終章:無限の可能性
第271話「帰る場所を守るため」
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点で無力化されてしまう。
 それを危惧して、クロノ達は毎回人員を確かめていた。

「これで何人目か……」

「6だ。“天使”を含めれば、何倍にもなるがな」

 やってくる数が少ないとはいえ、既に6人もの神を倒している。
 “意志”次第で疲労もなくせるとはいえ、さすがに保つのも疲れてくる。

「……そら、また来るぞ」

「全員、配置につけ!!」

 迸る理力に対し、再びクロノ達は立ち向かう。
 優輝達を信じ、この場所を守るために。













「これで……9人目……!」

 あれほど、時間にしてどれほど経ったのか。
 時間すら曖昧な神界では、気にするだけ無意味な事だ。
 どの神も生半可な力ではないため、毎回死闘を繰り広げていた。
 精神的な疲労も“意志”で相殺しきれなくなってきた程だ。
 ほとんどが、各々の武器を支えに息を切らしていた。

「休む暇はないようだ……!」

「ああ……ユーノ!!」

「もう結界を展開しているよ!」

「ザフィーラ!」

「むぅん!!」

 遠くから、理力の砲撃が飛んでくる。
 最早、この攻撃は挨拶代わりになっていた。
 中には、延々と狙撃し続ける神もいたが、その時はシャマルの“旅の鏡”で無理矢理引き寄せる事で倒していた。

「えっ……!?」

 今回も、今までと同じように対処するつもりだった。
 ユーノの結界と、ザフィーラの防御。
 それによって初撃を防いだ後、様子を見る。
 そんな、テンプレートのような行動を取り……魔力が掻き消えた。

「まずっ……!?」

 そして、そのままクロノ達は理力の極光に呑まれる。
 “意志”で耐え抜きはしたものの、その胸中には困惑が広がっていた。

「(何が……!?突然、魔力が消えた……?)」

 明らかな異常だった。
 だが、それを理解する前に、追撃が始まる。

「ぉおおおおおおおっ!!」

 誰が言うまでもなく、ザフィーラが盾となる。
 魔力は未だ使えず、だが肉壁として後ろにいる者を守った。

「(最初に張った陣地としての結界はそのまま。でも、他の魔法は一切使えなくなっている。この違いは……“意志”の有無……!)」

 クロノはその間にも分析を進める。
 残っている魔法は、最初にディアーチェ達が共同で張った結界だけだ。
 仮の“領域”として展開したその結界だけが、今も残っていた。
 その結界と、それ以外の魔法。その違いをクロノは見定める。

「(そもそも、結界は最早魔法とは言えない。……だからこそ、まだ残っていると言えるのか?いや、“意志”の有無だけなら、僕らの使う魔法も……)」

 そこまで考え、クロノは気づいた。

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