暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
最終章:無限の可能性
第271話「帰る場所を守るため」
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承知!」

 直後、示し合わせたかのようにアインスとザフィーラが肉弾戦を仕掛ける。
 バインドで拘束されているのを良いことに、一気に拳を叩き込む。
 その最後に、アインスが腕に付けたパイルバンカーから砲撃魔法を放つ。

「はぁっ!」

 連撃により、理力の障壁を完全に破り、ダメージを入れる。
 さらに追撃とばかりに、シグナムが斬りかかる。
 “天使”はヴィータやディアーチェが抑え、近づけさせないようにしている。
 流れるような連携で、“天使”と神を完全に分断させていた。

「かはっ……!?」

 シグナムがレヴァンテインごと粉砕され、吹き飛ばされる。
 しかし、その最中、シグナムは僅かに笑みを浮かべた。

「ぬ、ぅっ!?」

 直後、側頭部に“シュツルムファルケン”が命中した。
 確かな“意志”も込められていたその一撃は、確かに神の体を吹き飛ばした。

「畳み掛けよ!!」

 ディアーチェの号令と共に、神はクロノとユーノの設置型バインドに引っ掛かる。
 さらにシャマルの拘束も加わり、直後に砲撃魔法が神を呑み込んだ。

「技を、転移させたのか……!」

 砲撃魔法に呑まれながら、神はシグナムが何をしたのか理解する。
 そう。シグナムは事前にシャマルに協力してもらい、魔法を転移させていたのだ。
 時間差で命中するように仕向けたおかげで、敵の意識外から攻撃出来たという訳だ。

「まだ、だ!」

 しかし、倒し切れなかった。
 耐えきった神が、形振り構わず“性質”を発動させようとする。
 止めようにも、タイミング的に誰もが間に合わない。

「かっ……!?」

「終わりだ……!」

「私達を、忘れないで……!」

 光輝と優香が、神を背後から切り裂いた。
 “粉砕”されて以降、二人は回復に努めていた。
 敗北したと思っていた二人による、土壇場での強襲だ。
 今度こそ、その神の“領域”は砕けた。

「なっ、ぁ……!?」

 続けて、その眷属の“天使”も消えていく。
 主の“領域”が砕けたのだ。
 その眷属たる“天使”は主の“領域”なしに“領域”を維持できない。
 そのため、道連れのように“天使”達も消えたのだ。

「……誰も欠けていないな」

 陣地を定め、そこを守るように戦い続ける。
 そうする事で、“意志”を定めやすくしているが、それでも厳しい戦いになる。
 そのため、神と“天使”を仕留める度に、誰かが全員いるか確かめた。
 神界の神と違い、クロノ達の“領域”が砕けた所で死にはしない。
 司達による“格”の昇華もあるため、肉体が消滅しようとも、完全な消滅とまではいかないようにはなっている。
 しかし、戦闘不能な状態で連れ去られたら、その時
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