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夢幻水滸伝
第百八十三話 星の者達の成長その六

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「何も出来ません」
「世界を救うこともね」
「そして他のこともです」
「何につけても力が必要ってことね」
「それが現実です、理想や目的があるなら」
 それならというのだ。
「それを実現する為にです」
「力は絶対に必要ね」
「はい」
 まさにと言うのだった。
「その力は様々ですが」
「ええ、権力だったり財力だったりするわね」
「武力の場合もあります、知識もです」
 これもというのだ。
「やはりです」
「力ね」
「そうなります、ですが何につけてもです」
「強いに越したことはないわね」
「左様です」
「だからあたい達は今以上に強くなることね」
「それが必要です」 
 太宰の口調は変わらない、淡々としていてかつ強い。その口調で話してそうしてさらに言うのだった。
「無論私もです」
「強くなっていくわね」
「そうなっていきます」
「あんたの場合は政をしていってよね」
「左様です」
「そうよね」
「おそらく私はもう戦にも戦闘にも参加しませんが」
 政に専念するからだ、やはり太宰は生粋の文官でありそちらで、となるのだ。
「政を通じてです」
「強くなっていくわね」
「主に知力と政治力を上げていきます」
「宜しくね」
「確かに我々は強くならんとあかん」
 リーも言ってきた。
「今以上に」
「左様ですね」
「太宰君の言うことは正しい」
「はい、皆さんレベルを上げていきましょう」
「最初にあの世界に来た時から四十は」
「そうしましょう」
「四十も上がると別人やで」
 難波は笑って言った。
「もうな」
「そやな、しかしそう言う自分等もやな」
 中里は難波に笑って声をかけた。
「強うなってるな」
「それは察してくれるか」
「言わんか」
「見たら大体わかるやろ」
「ああ、十は上がってるな」
 そのレベルがとだ、中里は難波を見て述べた。
「それ位はな」
「大体な」
「そやな」
「しかし自分等ほんま全部話してくれるな」
 難波はこのことは笑って言った。
「何かと」
「話せることはな」
「逆に言うと秘密もあるな」
「秘密のない国はないやろ」
「そんな国あったら見てみたいわ」
 これが難波の返事だった。
「流石に北朝鮮は極端でもな」
「どの国もそやな」
「秘密があるわ」
「そういうことや、そっちもやろ」
「言えることは言えるわ」
「その逆も然りやろ」
「そういうこっちゃ」
 難波はトロピカルジュースを飲みつつ答えた。
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