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オズの木挽きの馬
第五幕その九

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「わかったぜ」
「そうだったんですね」
「いや、どんな国かわかったらな」 
 今の様というのです。
「とんでもなく面白い国だな」
「そうですね」
「それで今はな」
「皆さんで修業をされたりしてですね」
「殿と一緒に楽しく過ごしてるさ」
 オズの国でというのです。
「この通りな」
「そういうことですね」
「こうして小舟の船頭やって動かすのもな」
 今していることもというのです。
「楽しいぜ」
「これも修行って言っておられましたし」
「水のこともな、泳ぐことだってな」
 こちらもというのです。
「毎日励んでいるしな」
「忍者は泳ぐことも必須ですからね」
「泳げないとな」
 その場合はといいますと。
「もう川とか湖とか堀とかどうしようもないからな」
「中に入れなくてですね」
「そうなるからな」 
 だからだというのです。
「泳げないとな」
「駄目ですね」
「忍者はな」
「忍者って忍術だけじゃないんだね」
 木挽きの馬はこのことがわかりました。
「そうなんだね」
「ああ、忍術だけじゃなくてな」
「水泳もなんだ」
「後は手裏剣と剣術もな」 
 こうしたものもというのです。
「大事だぜ、おいら達十勇士はそれぞれ特技があるしな」
「凄い技を持っているんだ」
「ああ、例えばおいらは猿みたいに動けてな」
 それだけの身のこなしでというのです。
「木の術が得意だぜ」
「木のなんだ」
「木遁の術な、木の葉隠れとかも出来るぜ」
「木の葉を嵐みたいにさせるんだぜ」
「それが出来るぜ、元々山育ちだしな」
 このこともあってというのです。
「出来るぜ」
「それが佐助さんの術で」
「それぞれ特技があるんだよ」
 十勇士の人達はというのです。
「そうなんだよ」
「成程ね」
「おいらもうすぐここの修業は終わってな」
「戻るんだ」
「殿のところにな、渡し守も元の人に戻るぜ」
「元々ここの渡し守の人はお爺さんだったわね」
 グリンダも言ってきました。
「そうだったのよ」
「その爺さんに話をしてな」
「代わってもらってたのね」
「おいらが水練とかの修行の間は爺さんが渡し守をしてな」
「それ以外の時はなのね」
「おいらがしてたのさ」
 こうグリンダさんいもお話します。
「これまでな、それでもな」
「もうすぐ終わって」
「殿のところに戻るさ」
「そういうことね」
「殿にも会ってくれよ」
 幸村さんにもというのです。
「皆な」
「是非お会いしたいです」
 こう言ったのは恵梨香でした、目が輝いています。
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