第一章
[2]次話
黒猫の前世
エーリッヒ=カントは十星連合オタワ郊外の村に生まれた人間の少年だ、黒髪の穏やかな顔立ちで今はシカゴの召喚士学校の寮に入って通っている。だが田舎で暮らしていた彼が急に十星連合屈指の工業地帯の中心都市に来てだった。
馴染めないでいた、それで同じカナダから来た友人達に言った。
「凄いよね、シカゴって」
「そうだよね、アメリカって感じで」
「もうカナダと全然違うよ」
「カナダって地味なのに」
「それも僕達皆田舎育ちだしね」
「それでこんな大都会に出たら」
「学校も」
これ自体がというのだ。
「物凄く大きくて奇麗で」
「最新設備ばかりで」
「アメリカの子達も多いし」
「垢抜けていてね」
「他の国の子達も都会的で」
それでというのだ。
「もう何て言うかね」
「僕達完全に日陰だね」
「田舎者そのもので」
「目立っていないよ」
「とてもね」
こう言うのだった、種族はそれぞれでもカナダから来た彼等はどう見ても目立たず学校の中で地味な存在だった。
それでカントもこう言った。
「他の国の子達は目立てるのに」
「カナダ人っていつもこうなのかな」
「カナダって星の人は二人いてね」
「モンゴメリーさんなんかかなりだけれど」
「そのモンゴメリーさんも地味だし」
「星の人の中だと」
こう話した、実際にモンゴメリーは十星連合の中心である星の者達の中でもかなりの能力者であるが星の者達の中ではかなり地味とされている。
そしてだ、自分達もだった。
「何とかね」
「目立ちたいけれど」
「目立とうと思っても」
「前に出ることすらね」
「するタイプじゃないから」
「辛いね」
「今度ね」
ここでこうした意見が出た。
「召喚士のテストがあって」
「生涯使役出来る召喚モンスターが決まるけれど」
「それで凄いの召喚したら」
「それでかなりポイント上がるけれど」
「どうなのかな」
「僕達はいいモンスター召喚出来るかな」
「果たして」
こう話すのだった、そのうえで。
彼等は召喚テストに挑んだ、それでそれぞれ生涯使役出来る召喚モンスターが決まったが皆それなりに納得出来た。
「後はモンスター達を育てて」
「そしてそのうえで強くしていって」
「僕達も成長していけばいいね」
「そうだね」
「スライムでも」
最弱と言われるそのモンスター達でもというのだ。
「育てていけば強くなるし」
「それも無限に」
「どんなモンスターでも育てていけばどんどん強くなるし」
「それじゃあね」
「僕達もね」
「頑張っていこう」
こう口々に話してよしとした、そしてカントもだった。
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