第一章
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悪戯猫
伊東節子は茶色の髪の毛をショートにしている、目は大きくて奇麗なもので全体的に明るい感じだ。背は一五七位でスタイルは普通だ。今は会社の同僚の遠山早季子の部屋に遊びに来ている。
早季子は黒髪を肩の長さで揃えていてあどけない感じで眉が細くはっきりとした二重の目で唇は赤く小さい。背は一五九程でやや胸がある。早季子は今自分と卓を挟んで向かい合っている貞子に明るく言っていた。
「悪いけれどね」
「悪いけれど?」
「そう、お茶飲んだらね」
卓の上の紅茶、ホットのストレートのそれを見ながら話した。
「すぐにね」
「なおすの」
「そうしないとね」
貞子にさらに話した。
「うちのミミがね、落としちゃうのよ」
「この娘が」
「ニャーーー」
貞子はここで二人の傍にちょこんと座っている白くて青い目の猫を見た、雌なので赤い首輪には鈴がある。
そのミミを見てだ、貞子は言った。
「そうしてくるの」
「猫ってそうでしょ」
「ものがあると落としたりするのね」
「それも前足でぺしってね」
早季子は仕草も入れて話した。
「そうしてくるでしょ」
「それはね」
実際にとだ、貞子も答えた。
「よく言われてるわね」
「それうちの娘もで」
ミミもでというのだ。
「それでね」
「そのうえでよね」
「そう、だからね」
「飲んだらなの」
「すぐにね」
飲み終わったならというのだ。
「なおすわ」
「そうするのね」
「もうミミってね、雑誌とか新聞紙読んでると」
言いながらだ、早季子は。
卓の上に新聞紙を出した、すると。
ミミは立ち上がって目をきらきらとさせてだった。
卓の方に歩いてきて早季子が開いた新聞紙の上に寝そべってきた、猫特有のポーズで機嫌よさそうに座っている。
そのミミを見ながらだ、早季子は貞子に話した。
「こうなのよ」
「猫の習性よね」
「何でかね」
「新聞紙とか開くとね」
「ここに来るのよ」
そうだというのだ。
「あえてね」
「わざとやるのよね」
「そうなのよ、それでものもね」
卓の上に置いているそれはというのだ。
「前足でぺしっ、だから」
「飲み終わったら」
「もうね」
「その時に」
「そう、ちゃんとね」
それはというのだ。
「なおしましょう」
「それじゃあ」
「そう、その時はね」
こう話してだった。
二人は実際に紅茶をすぐに飲んでそれから台所に持って行った、そのうえで早季子は話を再開したのだが。
ミミは新聞紙の上に乗ったままだ、早季子はその彼女を撫でつつ貞子に話した。
「夜も時々ね」
「何かするの」
「あちこちどたばた走る回るのよ」
「ああ、それもなのね」
「猫の習性でしょ」
「そ
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