第三話 小さな決意と大きな一歩その四
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「それと焼き豚炒飯とピータン、豚の唐揚げに」
「他にもですね」
「韮餅にごま団子。二つずつ」
「畏まりました。それでは」
店員さんはオーダーに書いていってだ。そうしてだった。
すぐにカウンターの方に向かいだ。そこで忙しく働いている恰幅のいい初老の男に注文を話したのだった。
「それでお願いします」
「わかったよ。じゃあね」
「はい」
こうしてだった。二人の料理が作られるのだった。その注文を終えてだ。
それからだ。希望は自分の席から店の中を見回した。そのクーラーが効いていてそれでいて中華料理店独特の匂いに満ちた店の中を見て言うのだった。
「このお店って少し小さいけれど」
「それでもお客さん多いね」
「うん、人気あるお店なんだ」
「美味しいから」
だからだとだ。千春は希望に話した。
「それで人気あるの」
「美味しいからなんだね」
「ここのお店は豚肉とお野菜を使ったお料理が美味しいの」
「そういえば」
このことからだ。希望は千春に言った。
「千春ちゃん豚肉とお野菜を使った料理ばかり頼んだよね
「美味しいから」
だからだというのだ。
「全部それで頼んだの」
「それでラーメンだけれど」
「豚足ラーメン?」
「それがなんだね。変わったラーメンって」
「そう、それがなの」
「豚足は知ってるけれど」
それを料理に使って食べることは希望も知っていた。しかしだ。
ラーメンに入れるとなるとだ。彼にはだった。
想像がつかずにだ。首を捻って言うのだった。
「何かね」
「わからないの?」
「うん、どういった感じかな」
こう言いながらだ。何とか少しだけ想像してみた。
それからだ。彼はこう千春に話した。
「チャーシューみたいに豚足がラーメンの上にあるのかな」
「うん、そうよ」
まさにそうだとだ。千春も笑顔で述べた。
「そうなの。豚足がラーメンの上にあるの」
「そんなラーメン本当にあるんだ」
「はじめて見るよね、そんなラーメン」
「うん、ちょっとね」
また言う希望だった。
「頭の中では想像できたけれど」
「美味しいよ」
その味はだ。そうだというのだ。
「だから一緒に食べようね」
「うん、それじゃあ」
「それに豚肉ってね」
豚足に限らずにだと。千春は範囲を広げて話してきた。
「美味しいだけじゃなくて身体にもいいから」
「そうらしいね」
「人の身体にとてもいいの」
希望は気付かなかった。千春のこの言葉に含まれているものを。
そのまま聞いてだ。そして頷くだけだった。
「そうそう、タンパク質だけじゃなくて」
「コラーゲンもあって」
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ