第二章
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「二匹共ガリガリだな」
「よく二匹共生きていたな」
「すぐに獣医さんに診せようぜ」
「そうしないとやばいな」
「それでこいつはさっさと警察に突き出すか」
男については百十番をして警官に来てもらった、だが男は警察に連れて行かれる時も暴れて警官達を殴った。そうして。
義定達は男について警官にこう言われた。
「木村尚樹、職業はサラリーマン」
「サラリーマンですか」
「一応な、けれど仕事は全然出来なくて勤務態度は悪くてな」
「ストレスが溜まってたんですね」
「会社の中であれこれ言われてな、人間関係もトラブルばかり起こして」
「あんな性格じゃそうですね」
義定も納得した。
「チンピラかと思いましたから、俺」
「そうだろうな、俺達にも殴りかかってきたしな」
「酔ってたんですか?」
「素面だった」
アルコールは発見されなかったというのだ。
「それであれだ」
「じゃあ仕事なんて出来ないですね」
「入社当初は普通だったらしいが」
それがというのだ。
「どんどん荒れていったらしい」
「それであの様ですか」
「どうもな、そしてな」
「そして?」
「今回の件で勤めている会社は懲戒免職になってな」
その会社も辞めさせられたというのだ。
「そしてな」
「そのうえで、ですか」
「動物虐待と公務執行妨害の現行犯だ」
「実刑ですか」
「それで刑務所行きだな」
「そうなりますか」
「ああ、自業自得だ」
「ですね、動物をいじめる奴なんか屑ですから」
義定は顔を顰めさせて警官に答えた、男を警察に突き出した後で警官に署に呼ばれて後の話をされているのだ。
「そうなってです」
「全くだな、それでけれどな」
警官から彼に言ってきた。
「あいつの飼っていた猫達はどうなった」
「あの虐待を受けていた猫達ですね」
「どうなったんだ?」
「獣医さんに診せたらあと少し遅かったら二匹共」
義定は警官に真剣な顔で答えた。
「手遅れだったそうです」
「そうだったんだな」
「もう身体がガリガリでボロボロになっていて」
「バケツの中にずっと入れられていてか」
「ええ、むしろ二匹共生きていて」
その獣医の話をさらにした。
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